柳楽優弥「映画館で映画を観たい」 “やり遂げたいこと”を明かす
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俳優の柳楽優弥と田中泯が26日、東京・浅草で開催されたダブル主演映画『HOKUSAI』公開直前ヒット祈願報告会イベントに、共演の永山瑛太、玉木宏、瀧本美織、メガホンをとった橋本一監督とともに登壇。柳楽らがこんな時期だからこそ“やり遂げたいこと”を明かした。
【写真】柳楽優弥、永山瑛太、玉木宏らが登壇『HOKUSAI』イベントの様子
本作は、その人生に関する資料がほとんど残されていない天才絵師・葛飾北斎(青年期:柳楽、老年期:田中)の生涯を、史実や作品が生まれた年代などをつなぎ合わせて構築したオリジナルストーリー。今まであまり語られることのなかった北斎の生き様を描く。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で公開が丸1年延期となり、満を持しての公開となるが、柳楽は「この作品の持っている運命。この時期に公開できることに意味があると思います」と力強い表情を見せ、田中は「かなり緊張している気がします」と本音を明かす。
老年期の北斎のパートナーを演じた永山は、「柳楽優弥さんと泯さんが演じる北斎が本当に素晴らしくて、生きるエネルギーをたくさんもらいました。皆さんに観てほしい」と力を込め、「現場では泯さんから言葉以上のものをたくさんいただいて。田中泯さんがそこにいるだけで芸術だと感じました」と言い、今日も田中が作った味噌をもらったことを報告。柳楽ももらったそうで「ありがとうございます」と笑顔を見せた。
若き北斎に刺激を与えた喜多川歌麿を演じた玉木は「静かだけど、強くてパワーのある映画」と胸を張り、「撮影時も柳楽君の目がすごく印象的で。内に秘めた強い闘志を感じながら演じていました」と振り返った。
イベント前には、北斎に縁のある牛嶋神社で奉納したキャスト陣。牛嶋神社には北斎が大絵馬に描いた晩年最後の絵(復元されたもの)があるが、柳楽は「北斎の絵は、悪いものを跳ね返して断ち切る力がある気がして。この映画も悪いものを跳ね返せたら」と期待。田中は「86歳の時に描いたと今知り驚いています。すごいですね」としみじみと語った。
劇中では、北斎は多難でも「こんな日だからこそ」と絵を描き続けるが、「こんな日だからこそやり遂げたいことは?」という質問に対し柳楽は「映画や銀幕スターが大好きで、映画の持つパワーに憧れていて。なので、映画館で映画を観たい」とニッコリ。永山は「毎日、誠心誠意芝居をして、日本の皆さんを少しでも明るい気持ちにできたら」と誓い、玉木は「つい先日、祖父が100歳を迎えて。子どもが生まれたこともあり、早く会いに行けたら」と爽やかな笑みで答えていた。
映画『HOKUSAI』は5月28日より公開