のん、主演女優賞に感慨「この道を頑張っていきたい」 新人男優賞・奥平大兼は「自分に自信が持てるように」
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女優ののん、俳優の奥平大兼らが5月31日、都内で行われた第30回日本映画批評家大賞授賞式に出席。映画『私をくいとめて』で主演女優賞を受賞したのんと、『MOTHER マザー』で新人男優賞を受賞した奥平が、喜びと今後の目標を語った。
【写真】のん、白の爽やかなドレス姿で登場
日本映画批評家大賞は、批評家だけの目で選んだ映画賞として1991年に発足された歴史ある映画賞。この日の授賞式にはのんと奥平のほか、主演男優賞を受賞した中村梅雀、津田寛治、新人男優賞を受賞した宮沢氷魚や、新人女優賞を受賞した服部樹咲、佳山明、吉本実憂らも登壇。プレゼンターとして昨年新人監督賞のふくだももこ監督、昨年新人監督賞受賞の片山慎三監督、昨年助演男優賞受賞の窪塚洋介、電撃ネットワークの南部虎弾も出席した。
のんは『私をくいとめて』で演じたみつ子という役柄について「みつ子という役は、日本中にいるみつ子的要素を持った方々の心に寄り添った役だったんだなと実感しています」とコメント。続けて「私事ではあるんですが、実写映画の主演というものを数年ぶりに務めさせていただきました。主演の良いところは、たくさん出番があって、ずーっと演技をしていられるという、そんな幸せなところだと思います。その充実感を久しぶりに味わわせていただきました」と目をうるませた。
さらに「みつ子に選んでくださった大九明子監督に感謝の気持ちでいっぱいです。これからもみなさんに楽しんでいただける演技が出来るよう、精進してまいります」と決意を新たにし、「映画という娯楽は、人間にとって必要必須なものだと思いますので、私もこれからもこの道を頑張っていきたいと思います」と締めくくった。
映画『MOTHER マザー』で新人男優賞を受賞した奥平は「今年の7月でこの映画が公開してから1年が経って、僕の俳優活動も1年が経つことになって。この1年間ですごく色んな人と出会って、色んな作品に出会ったんですけれども、まだ自分のお芝居に自信がなかったりすることがある」と本音をポツリ。
そして「このような栄誉ある賞をいただいて、すごく自分に自信が持てるようになって。今までこの1年間は自分が勇気をもらう側だったんですけれども、次の1年間は、今度は自分がなんらかの形で誰かになにかを与えられる役者になりたいと思います」と目標を掲げた。
宮沢は映画『his』で新人男優賞を受賞。この日、スケジュールの都合で中継での参加となった宮沢は「『his』は僕の初主演映画でして、とても思い出深い作品となっております。役柄はとても難しくてかなりチャレンジな役だった」としたうえで、「役者を始めた時からLGBTを題材とした作品に出てみたいという気持ちがありました」と告白。
その理由として「僕の小学生からの親友が同性愛者でして、学生の頃はそういう生きづらさには気付くことはできなかったんですけれども、成人して世の中に出てみたらすごく生きづらい毎日を過ごしている彼を見て、僕の仕事を通して、彼が少しでも生きやすい世の中になったらいいなという気持ちがあった」と打ち明けた。
「第30回日本映画批評家大賞」受賞作品・受賞者は以下の通り。
作品賞:『星の子』
監督賞:大九明子/『私をくいとめて』
主演男優賞:中村梅雀/『山中静夫氏の尊厳死』
主演男優賞:津田寛治/『山中静夫氏の尊厳死』
主演女優賞:のん/『私をくいとめて』
助演男優賞:宇野祥平/『罪の声』
助演女優賞:浅田美代子/『朝が来る』
新人女優賞(小森和子賞):服部樹咲/『ミッドナイトスワン』
新人女優賞(小森和子賞):佳山明/『37セカンズ』
新人女優賞(小森和子賞):吉本実憂/『瞽女GOZE』
新人男優賞(南俊子賞):奥平大兼/『MOTHER マザー』
新人男優賞(南俊子賞):宮沢氷魚/『his』
新人監督賞:内山拓也/『佐々木、イン、マイマイン』
新人監督賞:HIKARI/『37セカンズ』
新人監督賞:佐藤快磨/『泣く子はいねぇが』
ゴールデン・グローリー賞(水野晴郎賞):火野正平
ゴールデン・グローリー賞(水野晴郎賞):田中裕子
ダイヤモンド大賞(淀川長治賞):大林宣彦
ドキュメンタリー賞:『ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ』
編集賞(浦岡敬一賞):李英美/『スパイの妻<劇場版>』
特別賞(松永武賞):新文芸坐
国際審査員特別賞:チェ・ブラム
脚本賞:天野千尋/『ミセス・ノイズィ』
脚本賞:入江悠/『AI崩壊』
映画音楽賞:渋谷慶一郎/『ミッドナイトスワン』
アニメーション作品賞:『劇場版 ごん ‐ GON,THE LITTLE FOX ‐ 』