古田新太、ヒステリーで不器用な男を怪演 映画『空白』メイキング映像解禁
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俳優の古田新太が主演を務め、松坂桃李と共演する映画『空白』より、メイキング映像が解禁された。古田がヒステリックで不器用な男を怪演し、緊張と緩和が入り交じる撮影現場の様子が映し出されている。
【動画】映画『空白』メイキング映像
本作は、現代の「罪」と「偽り」、そして「赦(ゆる)し」を映し出す、吉田恵輔監督のオリジナル脚本によるヒューマンサスペンス。第43回日本アカデミー賞三冠を獲得した『新聞記者』(2019)、現実の祖父母殺人事件にインスパイアされた『MOTHER マザー』(2020)、その他『ヤクザと家族』(2020)など、意欲的・挑戦的なテーマの作品を次々と生み出しているスターサンズ・河村光庸プロデューサーが企画。『ヒメアノ~ル』(2016)、『愛しのアイリーン』(2018)、『BLUE/ブルー』(2021)などの吉田監督とタッグを組んだ。
物語は、中学生の万引き未遂から始まる。中学生の少女がスーパーで万引きしようとしたところを店長に見つかり、追いかけられた末に車にひかれて死亡してしまった。娘のことなど無関心だった少女の父親は、せめて彼女の無実を証明しようと、店長を激しく追及するうちに、その姿も言動も恐るべきモンスターと化していく-。
悪夢のような父親・添田充を演じるのは、劇団☆新感線の看板役者で、本作が7年ぶりの主演作となる古田。また、土下座しても泣いても決して許されず、人生を握りつぶされていくスーパーの店長・青柳直人を松坂が演じる。二人は実写映画初共演。
メイキング映像は、クランクイン当日の現場から始まり、ある日突然一人娘の花音(伊東蒼)を失った添田充(古田)が、唯一の目撃者であるスーパーの店長・青柳直人(松坂)を神経がすり減るほど追い詰め、被害者の家族である自分が加害者になるまで周囲の人間を巻き込んでいってしまうシーンの、緊張感漂う撮影の様子が映し出されている。
充の元妻・松本翔子(田畑智子)、充の弟子として一番近くで充に寄り添う野木龍馬(藤原季節)、花音の担任教師・今井若菜(趣里)、事故加害者の母親・緑(片岡礼子)、そして青柳を最後まで擁護するスーパーの店員・草加部麻子(寺島しのぶ)といったそうそうたる顔触れが現場でぶつかり合う、異様な熱量の高さを感じられる現場を垣間見ることができる。
映像内のインタビューで古田は、添田充の人物像について「娘への愛は深いものがあったが、ただそれを表現するのが不器用な人」と話す。さらに、本作の面白さについて、「(主人公が)悔しい悲しいだけじゃなくなっていって、自分の表現方法が間違っていることに気づいていくようなドラマだと思う」としている。
映画 『空白』は、9月23日より全国公開。