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『マトリックス』が起こした革命 仮想世界と現実世界を巧みに描き分けたストーリー&設定をおさらい

映画

映画『マトリックス レザレクションズ』場面写真
映画『マトリックス レザレクションズ』場面写真(C)2021 WARNER BROS. ALL RIGHTS RESERVED

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キアヌ・リーヴス

ローレンス・フィッシュバーン

キャリー=アン・モス

ジョナサン・グロフ

 映画『マトリックス』の新章『マトリックス レザレクションズ』が、全米に先駆け、12月17日に日本公開を迎える。現在はテクノロジーの進歩により、VR空間をはじめとした「仮想世界」の存在や、それを描いた作品は身近なものとなっているが、 “目に見えるものが真実とは限らない”という認識に対する革命を起こした『マトリックス』。今回は、12月の新章公開に備え、そんな『マトリックス』のストーリーや設定についておさらいしよう。

【写真】『マトリックス レザレクションズ』場面写真

■『マトリックス』のストーリー

 『マトリックス』の主人公は、キアヌ・リーブス演じる大手ソフトウエア会社に勤めるプログラマーのトーマス・アンダーソン。しかし彼には、天才ハッカーの“ネオ”というもう一つの顔があった。今生きている世界が現実なのか、それとも夢なのか…という感覚に悩まされるネオ。その答えを探し求め、ネット上で伝説的な存在としてまことしやかに語られる、モーフィアス(ローレンス・フィッシュバーン)の存在にたどり着く。

『マトリックス』(1999) 写真提供:AFLO
 モーフィアスから青と赤のピルを一つずつ差し出され、「青を飲めばここで終わる。ベッドで目が覚め、あとは好きに。赤を飲めば、このまま不思議の国の正体をのぞかせてやろう」とささやかれるネオ。赤を選んだネオが目を覚ましたのは、自分が今まで暮らしていた世界とは似ても似つかない、人間が機械たちにじゅうりんされている世界だった。ネオはモーフィアスらと共に、人類の命運を握る、機械とのし烈な戦いに身を投じていく。果たしてネオは、人類を救う救世主なのか―?

■現実世界と仮想世界

 『マトリックス』では、多くの人々が生きている世界は、実は現実世界ではないという設定が世界中に衝撃を与えた。人々は生まれながらにして、機械が動くための生体電池として機械につながれて“栽培”されており、「仮想世界」である“マトリックス”の幻を見せられながら生きている。「現実世界」では、ごく一部の“マトリックス”から覚醒した人類たちや、彼らの子孫たちが“ザイオン”と呼ばれる人類最後のとりでを拠点に、現実世界と仮想世界の両面で機械との戦いを続けていた―。

 そんな本作の設定について、今や若い世代にも強い影響力を持つ2ちゃんねる開設者のひろゆき(西村博之)も、その革新性を熱弁。10月21日開催された本作の公開記念ファンイベントで、「今、高校生がファンタジーの世界に転生するような、いわゆる“異世界転生モノ”の漫画や小説が流行っているけど、1999年公開の『マトリックス』では、転生したかと思いきや、現実だと思っている世界が仮想世界だった、という裏をかいたストーリーをもうやっていた」と語っていた。

■日本アニメから多大な影響

 また本作は、ルック以外の設定の面も含め、押井守監督作品や、『AKIRA』(1988)に代表される大友克洋監督作品などの日本のアニメーションやコミックスからも多大な影響を受けていることで知られている。

 頭にプラグを挿入して“マトリックス”に接続するという設定は、先日4Kリマスター版も劇場上映された『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』(1995)が元ネタ。“マトリックス”とネットワークとで両作品それぞれの違いはあれど、VRやVTuber、メタバースなどの概念から、近年急速に身近になっている「仮想世界」が、20年以上前から「起こりうる未来の姿」として描かれてきた。

『マトリックス』(1999) 写真提供:AFLO
 『マトリックス』では、ネオがカンフーを脳に直接インプットしてモーフィアスと組み手するシーンや、同様にトリニティ(キャリー=アン・モス)がヘリの操縦方法を即座にマスターするシーンで、夢のような学習方法も登場。ウォシャウスキーコンビは、第1作公開時のインタビューで、「デジタルの現実を操れれば、人間はあらゆる力の限界を超えられるかもしれない。例えば、『マトリックス』の登場人物が自分の頭脳に電子情報をダウンロードしたなら、ジャッキー・チェン並みのカンフーの達人になることさえ夢ではありません」と語っている。その発想が、カンフー×VFXのド迫力アクションにもつながったことは言うまでもない。

■新章は第1作の続編

 そして、新章の公開もすぐそこまで迫っている。予告編では、第1作ではネオが選ばなかった青いピルが大量に登場。ネオは記憶をなくしている様子で救世主として活躍していた面影もなく、トリニティーとも初対面のようだ。また、新たにジョナサン・グロフが演じるエージェント・スミスが「長い年月の果てに、始まりに戻ったのさ。“マトリックス”にね」と語っているが、本作は第3作『マトリックス レボリューションズ』の続編ではなく、第1作の続編であることが発表されている。

 赤と青のピル、白ウサギ、モーフィアスとの組み手と、多数のセルフオマージュとも取れるシーンも多く、ますます謎が深まる本作。ネオは真実にたどり着くことができるのか、そして彼の選ぶ未来とは―?

 映画『マトリックス レザレクションズ』は、12月17日より全国公開。

映画『マトリックス レザレクションズ』予告編

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