
島津保次郎
島津保次郎 出演映画作品
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私の兄さん
制作年:
林長二郎こと長谷川一夫と田中絹代の共演が話題を呼んだ現代劇。ヤクザ者の文雄がひょんなことから深夜、須磨子という富豪令嬢を車に乗せて街を走るハメに陥る。それは文雄にとってヤクザ世界から足を洗うきっかけとなるのだった。典型的な松竹蒲田調の、島津保次郎が得意とするジャンルの作品で、フランク・キャプラの「或る夜の出来事」の影響が指摘されている。
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私の兄さん
制作年:
林長二郎こと長谷川一夫と田中絹代の共演が話題を呼んだ現代劇。ヤクザ者の文雄がひょんなことから深夜、須磨子という富豪令嬢を車に乗せて街を走るハメに陥る。それは文雄にとってヤクザ世界から足を洗うきっかけとなるのだった。典型的な松竹蒲田調の、島津保次郎が得意とするジャンルの作品で、フランク・キャプラの「或る夜の出来事」の影響が指摘されている。
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お小夜恋姿
制作年:
売れない小説家が書いている三角関係メロドラマと、その小説のヒロインのモデルである現実の女の姿を対比的に描いた、軽いタッチの小唄映画。小説界でも現実界でもお小夜と呼ばれるヒロインを演ずるのは田中絹代で、それぞれの世界で正反対の性格を示す彼女の演技力がなによりも見もの。
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お小夜恋姿
制作年:
売れない小説家が書いている三角関係メロドラマと、その小説のヒロインのモデルである現実の女の姿を対比的に描いた、軽いタッチの小唄映画。小説界でも現実界でもお小夜と呼ばれるヒロインを演ずるのは田中絹代で、それぞれの世界で正反対の性格を示す彼女の演技力がなによりも見もの。
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お小夜恋姿
制作年:
売れない小説家が書いている三角関係メロドラマと、その小説のヒロインのモデルである現実の女の姿を対比的に描いた、軽いタッチの小唄映画。小説界でも現実界でもお小夜と呼ばれるヒロインを演ずるのは田中絹代で、それぞれの世界で正反対の性格を示す彼女の演技力がなによりも見もの。
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白鷺
制作年:
料亭辰巳家の箱入り娘として評判のお篠が、画家との恋を経て、古道具屋、待合の女中、そして芸者へと流されていく悲劇を描いた、泉鏡花原作の映画化。脚色は当時の島津作品を連続して担当していた新人の山形雄策。のちに衣笠貞之助の監督・脚本、山本富士子主演によって再映画化された。
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光と影(前・後編)
制作年:
松竹大船のシンボル的存在だった島津保次郎の東宝移籍第1作。防疫技師・弘吉とその許婚・佐保子、そして弘吉とふとしたことで親しくなった峰の三角関係を中心とした、ラブ・ストーリー。佐保子役は、当時から将来を嘱望されていた原節子。島津としては松竹時代ほどの才能が発揮出来なかった作品とされる。
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光と影(前・後編)
制作年:
松竹大船のシンボル的存在だった島津保次郎の東宝移籍第1作。防疫技師・弘吉とその許婚・佐保子、そして弘吉とふとしたことで親しくなった峰の三角関係を中心とした、ラブ・ストーリー。佐保子役は、当時から将来を嘱望されていた原節子。島津としては松竹時代ほどの才能が発揮出来なかった作品とされる。
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二人の世界
制作年:
映画監督・島津保次郎が主宰していたシナリオ塾の塾生・塚原靖と山形雄策が内輪で書いたオリジナル・ストーリーを、山形が脚色して映画化されたもの。技術革新のため研究室の拡充を求める若手技師と、それに反対する重役陣の間で、板ばさみとなって苦悩する技術部長の姿を描いた、島津としては珍しいジャンルの作品。
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日常の戦ひ
制作年:
島津保次郎が終戦の約1年前に発表した遺作。英文学助教授という、ひっ迫した戦時下ではほとんどお国の役に立たぬ職業に就いていることに悩む谷口が、隣組の組長としてお国のために働こうと決意してからの“日常の戦い“を描く。原作は石川達三の新聞連載小説。
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お加代の覚悟
制作年:
日本舞踊の師匠のもとに12年もいる内弟子・お加代は、写真道楽の若旦那・俊作への恋心を燃やし始める。だがそれははかなくも崩れ去り、お加代は踊り一筋に生きる覚悟を決めるのだった……。田中絹代の延々と続く舞踊を見せ場とした、お正月作品。商業映画作家としての島津らしさが良くも悪くも出ている。
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お加代の覚悟
制作年:
日本舞踊の師匠のもとに12年もいる内弟子・お加代は、写真道楽の若旦那・俊作への恋心を燃やし始める。だがそれははかなくも崩れ去り、お加代は踊り一筋に生きる覚悟を決めるのだった……。田中絹代の延々と続く舞踊を見せ場とした、お正月作品。商業映画作家としての島津らしさが良くも悪くも出ている。
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愛よ人類と共にあれ
制作年:
島津保次郎監督のサイレント時代の末期に位置する作品。大富豪でいくつもの会社を経営する山口鋼吉と、その息子や婿との間に生起する感情のもつれや和解を描いたメロドラマで、前後編2部で構成された大作。サイレント期のハリウッドで特異なキャラクター俳優として活躍した上山草人の帰朝記念映画として製作された。監督協力者として豊田四郎、吉村公三郎らがクレジットされている。
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愛より愛へ
制作年:
助監督時代の大庭秀雄が書き上げたオリジナル・シナリオを島津保次郎が監督した、都会派小品メロドラマ。良家出身の無名作家の青年が酒場の女給との結婚を親に反対されるが、青年の妹の努力でなんとか結婚が認められるまでを描く。妹役は、当時売り出し中の高峰三枝子。
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兄の花嫁
制作年:
見合い結婚をした銀行員・原田浩と下町育ちの春枝。だが浩の妹・昌子は、一度の見合いで結婚を決めた兄の感覚に理解しがたいものを感じていた。一方、春枝の母や祖母は、原田家の家風に早くも違和感を持ち始める。ところが、当の浩と春枝はそんな周囲の心配をよそに幸福な結婚生活にひたっていて……。小市民ものの巨匠・島津が戦時中にもかかわらず、なお自分の本領にこだわろうとした作品。
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時の花形
制作年:
島津の下でシナリオを学び「二人の世界」で初めて島津作品の脚色を担当した山形雄策が、引き続き脚色を務めた作品。ノンフィクション文学が流行る戦時下、父からそういう小説を書けと責められた女主人公が、ふとしたことから軽演劇の小屋に入ると、そこでは自分そっくりの境遇の女主人公が出ていたのだが……。変わった趣向の設定を島津ならではの軽いタッチで演出した作品。
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麗人
制作年:
温順清楚な女学生・鞆子は、信頼していた男友だち・浅野に処女を奪われ妊娠してしまう。鞆子は浅野と結婚することにしか解決を見出せないが、浅野にはすでに婚約者が……。この時期の島津ならではのメロドラマ大作で、原作者・佐藤紅緑の弟、サトウ・ハチローが挿入歌の歌詞を担当している。
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朱と緑(朱の巻・緑の巻)
制作年:
会社重役の娘・千晶は深夜強盗に襲われ、恋人・戸山のいる大阪へと逃がれる。ところが彼の周りでは様々な女たちの欲望が渦巻いていた。千晶もまたその渦に巻き込まれていくが……。「朱の巻」「緑の巻」の2部からなる大作。1956年、中村登監督によってリメイクされた。
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家族会議
制作年:
横光利一の新聞連載小説を島津保次郎が映画化した作品。東京の株屋のインテリ若主人・高之と彼に恋する同業者の娘二人との恋愛の行方を追いながら、株屋同士の熾烈な争いを描いていく。高之役の佐分利信をはじめ、及川道子、桑野通子、高田浩吉ら配役の豪華さも見もの。脚本は「浮草物語」「戸田家の兄妹」など戦前の小津安二郎とのコンビで名高い池田忠雄。美術も「東京の合唱」「出来ごころ」など初期小津作品で知られる脇田世根一である。キネマ旬報ベストテン第6位に輝いたこの作品は、1954年、中村登監督によって再映画化された。及川道子の最後の出演作品としても記憶すべき映画。吉村公三郎が助監督についている。
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母の地図
制作年:
東宝移籍後、不調がささやかれていた島津保次郎が、久々に持てる力を発揮したと評価された作品。没落した旧家・岸家の家族それぞれの人生模様を描いていく。杉村春子、中村伸郎、森雅之ら文学座のメンバーが顔を並べた、東宝映画としては珍しいキャスティングが見もの。
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緑の大地
制作年:
日本で初めてのお産を終えて、中国大陸で運河建設を進める夫・洋一のもとに帰る初枝。だが初枝の乗船した船に同乗した女学校教師・園子は、かつて洋一が愛した女だった……。島津が初めて中国大陸を舞台とした作品で、青島ロケが行われている。この時代ならではの帝国主義的な内容だが、脚本はのちに日本共産党系の映画人として知られることになる山形雄策が担当している。
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緑の大地
制作年:
日本で初めてのお産を終えて、中国大陸で運河建設を進める夫・洋一のもとに帰る初枝。だが初枝の乗船した船に同乗した女学校教師・園子は、かつて洋一が愛した女だった……。島津が初めて中国大陸を舞台とした作品で、青島ロケが行われている。この時代ならではの帝国主義的な内容だが、脚本はのちに日本共産党系の映画人として知られることになる山形雄策が担当している。
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嫁ぐ日まで
制作年:
島津保次郎の東宝移籍第2作。妻を若くして亡くした生方光三と、その代役として家事にいそしむ姉娘・好子。光三はやがて再婚するが、好子の方は妹の浅子と後妻との不和を心配して、好意を寄せてくれる青年からの求婚を断り、若き外交官と結婚する……。好子役を原節子が演じているのをはじめ、設定にも小津的なものが漂う一作。
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嫁ぐ日まで
制作年:
島津保次郎の東宝移籍第2作。妻を若くして亡くした生方光三と、その代役として家事にいそしむ姉娘・好子。光三はやがて再婚するが、好子の方は妹の浅子と後妻との不和を心配して、好意を寄せてくれる青年からの求婚を断り、若き外交官と結婚する……。好子役を原節子が演じているのをはじめ、設定にも小津的なものが漂う一作。
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婚約三羽烏〈1937年〉
制作年:
昭和10年代の就職難の中、三羽烏はそれぞれ巧みな知恵を使って銀座の織物会社に入社した。社長令嬢は飛び切りの美人。3人の婿の座を賭けたレースが始まるが……。1956年に杉江敏男監督(東宝)でリメイクもされたサラリーマン喜劇。
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婚約三羽烏〈1937年〉
制作年:
昭和10年代の就職難の中、三羽烏はそれぞれ巧みな知恵を使って銀座の織物会社に入社した。社長令嬢は飛び切りの美人。3人の婿の座を賭けたレースが始まるが……。1956年に杉江敏男監督(東宝)でリメイクもされたサラリーマン喜劇。
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婚約三羽烏〈1937年〉
制作年:
昭和10年代の就職難の中、三羽烏はそれぞれ巧みな知恵を使って銀座の織物会社に入社した。社長令嬢は飛び切りの美人。3人の婿の座を賭けたレースが始まるが……。1956年に杉江敏男監督(東宝)でリメイクもされたサラリーマン喜劇。
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浅草の灯
制作年:
大正時代から戦前にかけての浅草は、様々な見世物小屋が軒を並べ繁華する大娯楽街だった。そんな浅草を愛した浜本浩の新聞連載小説を原作に、神田駿河台生まれの島津保次郎がメガホンを執った一種の風俗映画である。日本座という劇場を舞台に、コーラス・ガール麗子と画学生の恋、その麗子を利用して成金にとり入ろうとするバーのマダム。それが不成功に終わった腹いせに劇団を潰してしまおうとするマダム夫妻の悪だくみなどが展開していく。しかし見るべきものは物語の語り口というよりも、むしろ浅草という街とバックステージの世界の風俗的ディテールの正確な再現であろう。杉村春子が浅草オペラのプリマドンナ役で歌い踊る。助監督は木下惠介。
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上陸第一歩
制作年:
貨物船の釜たき・坂田は、船着場で身投げしようとしていた若い女を救う。ヤクザ者に追われるこの女に、坂田は次第に同情を超えた何かを感じ始めるのだが……。ジョゼフ・V・スタンバーグの1928年作品「紐育の波止場」を翻案した、島津保次郎監督のトーキー第2作。ジョージ・バンクロフトの釜たき役に岡譲二、相手の身投げ女に水谷八重子が扮した。
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兄とその妹〈1939年〉
制作年:
監督の島津保次郎は「路上の霊魂」に助監督として参加した経歴を持ち、松竹のいわば第二世代の監督といえる。やがて松竹において、大ベテランの総領格的な存在となり、その門下からは五所平之助、豊田四郎、吉村公三郎、木下惠介、中村登などが輩出された。その島津の最高傑作とまでいわれるのが本作品。世渡りとか出世とか手管のことなどまるで考えない生真面目な会社員・敬介とその妻、そして貿易会社の秘書をしている敬介の妹という3人の登場人物が、敬介の会社での人間関係の軋れきの中で見せる三様の行動を活写する。当時、映画界最高のベスト・ドレッサーといわれた桑野通子の美しさにも注目したい。
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兄とその妹〈1939年〉
制作年:
監督の島津保次郎は「路上の霊魂」に助監督として参加した経歴を持ち、松竹のいわば第二世代の監督といえる。やがて松竹において、大ベテランの総領格的な存在となり、その門下からは五所平之助、豊田四郎、吉村公三郎、木下惠介、中村登などが輩出された。その島津の最高傑作とまでいわれるのが本作品。世渡りとか出世とか手管のことなどまるで考えない生真面目な会社員・敬介とその妻、そして貿易会社の秘書をしている敬介の妹という3人の登場人物が、敬介の会社での人間関係の軋れきの中で見せる三様の行動を活写する。当時、映画界最高のベスト・ドレッサーといわれた桑野通子の美しさにも注目したい。
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闘魚
制作年:
丹羽文雄の新聞連載小説の映画化で厚生省が後援した作品。本作製作当時は非常に恐ろしい病気だった肺結核に対する正しい知識や対処法が、映画内で語られている。OLの笙子は、肺を患い不良生活に明け暮れている弟の面倒を見つつ、出征中の婚約者の帰還を待って、日々働いていた。だが婚約者はその母のたくらみで別人との縁談を承諾させられて……。
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春琴抄 お琴と佐助
制作年:
谷崎潤一郎の小説『春琴抄』初の映画化。明治初期・大阪を舞台にした、商家の盲目の娘と、彼女に献身的に仕える丁稚の愛の物語。当時最高の美男美女・高田浩吉=田中絹代を使って記録的な大ヒット。リメイクは「春琴物語」(1954)、「お琴と佐助」(1961)、「讃歌」(1972)、「春琴抄」(1976)と数多い。
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春琴抄 お琴と佐助
制作年:
谷崎潤一郎の小説『春琴抄』初の映画化。明治初期・大阪を舞台にした、商家の盲目の娘と、彼女に献身的に仕える丁稚の愛の物語。当時最高の美男美女・高田浩吉=田中絹代を使って記録的な大ヒット。リメイクは「春琴物語」(1954)、「お琴と佐助」(1961)、「讃歌」(1972)、「春琴抄」(1976)と数多い。
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愛よ人類と共にあれ
制作年:
島津保次郎監督のサイレント時代の末期に位置する作品。大富豪でいくつもの会社を経営する山口鋼吉と、その息子や婿との間に生起する感情のもつれや和解を描いたメロドラマで、前後編2部で構成された大作。サイレント期のハリウッドで特異なキャラクター俳優として活躍した上山草人の帰朝記念映画として製作された。監督協力者として豊田四郎、吉村公三郎らがクレジットされている。
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隣りの八重ちゃん
制作年:
1930年代は松竹蒲田の“小市民映画”の黄金時代であり、小津安二郎の「生れてはみたけれど」、清水宏の「人生のお荷物」、成瀬巳喜男の「腰辨頑張れ」などが、都市サラリーマンの日常生活をソフトに、そして少々ペシミスティックに描いていた。その代表選手が島津保次郎であり、とりわけ「隣の八重ちゃん」はその代表作。ストーリーは単純で、隣り合った2軒の平凡な庶民の生活スケッチが淡々と綴られる。八重子は隣の恵太郎・精二兄弟と仲が良く、いつも一緒に遊んでいる。ところが姉の京子が嫁いだ先から出戻ってきたばかりか、どうやら恵太郎に気があるらしい。ほのかに恵太郎を思っていた八重子は気が気でなくなって……。「私の兄さん」「兄とその妹」などで庶民の心理スケッチの名人とうたわれた島津監督の一つの頂点であると同時に、逢初・岡田・大日方・磯野ら当時の松竹蒲田の演技陣のチームワークの良さがうかがえる。また、スタッフの中に助監督として豊田四郎と吉村公三郎が、撮影助手として木下惠介が名を連ねている。
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隣りの八重ちゃん
制作年:
1930年代は松竹蒲田の“小市民映画”の黄金時代であり、小津安二郎の「生れてはみたけれど」、清水宏の「人生のお荷物」、成瀬巳喜男の「腰辨頑張れ」などが、都市サラリーマンの日常生活をソフトに、そして少々ペシミスティックに描いていた。その代表選手が島津保次郎であり、とりわけ「隣の八重ちゃん」はその代表作。ストーリーは単純で、隣り合った2軒の平凡な庶民の生活スケッチが淡々と綴られる。八重子は隣の恵太郎・精二兄弟と仲が良く、いつも一緒に遊んでいる。ところが姉の京子が嫁いだ先から出戻ってきたばかりか、どうやら恵太郎に気があるらしい。ほのかに恵太郎を思っていた八重子は気が気でなくなって……。「私の兄さん」「兄とその妹」などで庶民の心理スケッチの名人とうたわれた島津監督の一つの頂点であると同時に、逢初・岡田・大日方・磯野ら当時の松竹蒲田の演技陣のチームワークの良さがうかがえる。また、スタッフの中に助監督として豊田四郎と吉村公三郎が、撮影助手として木下惠介が名を連ねている。
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隣りの八重ちゃん
制作年:
1930年代は松竹蒲田の“小市民映画”の黄金時代であり、小津安二郎の「生れてはみたけれど」、清水宏の「人生のお荷物」、成瀬巳喜男の「腰辨頑張れ」などが、都市サラリーマンの日常生活をソフトに、そして少々ペシミスティックに描いていた。その代表選手が島津保次郎であり、とりわけ「隣の八重ちゃん」はその代表作。ストーリーは単純で、隣り合った2軒の平凡な庶民の生活スケッチが淡々と綴られる。八重子は隣の恵太郎・精二兄弟と仲が良く、いつも一緒に遊んでいる。ところが姉の京子が嫁いだ先から出戻ってきたばかりか、どうやら恵太郎に気があるらしい。ほのかに恵太郎を思っていた八重子は気が気でなくなって……。「私の兄さん」「兄とその妹」などで庶民の心理スケッチの名人とうたわれた島津監督の一つの頂点であると同時に、逢初・岡田・大日方・磯野ら当時の松竹蒲田の演技陣のチームワークの良さがうかがえる。また、スタッフの中に助監督として豊田四郎と吉村公三郎が、撮影助手として木下惠介が名を連ねている。
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