ゆうめい・池田亮×東京にこにこちゃん・萩田頌豊与、「初めまして」の貴重対談で意外な共通点を発見
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萩田:演劇の原体験とかってあります?
池田:僕は元々美大で彫刻をやってて、墓石職人になろうと思ってたんです。でも夢破れて、そこから演劇部の人から誘われて、雑多に観るようになったんですよね。でも、1番記憶に残っている演劇は、高校の文化祭で演劇部の女子2人が上演した作品。物静かで、教室で話しているところも見たことのないような2人が10分間ずっと叫ぶだけの演劇をやってたんですよ。狂ったジャズみたいな歌を弾きながらグランドピアノの蓋を開けて中に入り込んで、先生にめちゃくちゃ怒られたりしてて。
萩田:僕、ご縁があって高校演劇の審査員をやらせてもらってるんですけど、それはなかなかパンチがすごいですね!
池田:めちゃくちゃ面白くて「これが演劇なんだ」っていう気持ちになって、思わず2人に「すごい! 人生変わったかもしれない!」って興奮しながら伝えて、「演劇続けるの?」って聞いたら、「いや、普通に公務員になる」って言われて。そこまでがセットですごく衝撃だったんですよね。
萩田:初手からすごいのを観たんですね! 僕は対照的で最初の原体験は最悪だったんですよ。「もう演劇なんかぜってー観ない!」って思うような感じの観劇で。でも、その後もなんだかんだいろいろ観に行く機会があって面白さが分かってきた感じだったんですよ。
池田:萩田さんはやっぱりコメディが好きですか?
萩田:ナンセンスコメディがとくに。こないだ外部として作・演出をやらせてもらったんですけど、ナカゴーとか好きで。でも、コメディと銘打ってなくても「笑い」のタイプが好きな作品は結構あって、ゆうめいもまさにそうです。エッジが効いてて、ちゃんと突き刺すところに笑いを置くじゃないですか。僕はあれを劇中で90分ずっとやり続けたくて。でも、池田さんは物語の躍動感や言葉の強さでもお客さんを惹きつけているじゃないですか。そういう飽きさせない物語はどういう風に考えているんですか?
池田:僕、劇作家になる前から匿名掲示板で小説を書いていたんですよ。なんならそっちの方がキャリアも長く、作品数も多いくらいの勢いで…(笑)。そこで、辛らつなコメントを送りつけてくる名無しさんたちに鍛えられたところは結構あるかもしれないです。
萩田:かなりのインターネッタラーだったんですね!
池田:だからか、読者としても、実名の作家より、匿名の作家の方が圧倒的に好きなんです。掲示板をざわつかせて、「こいつは一体誰だ、何者なんだ!」みたいな正体が分からない匿名性がたまらなく好きで…。なんていうか、名前がない人に憧れ続けている感じがあります。だから、「憧れの作家は?」みたいな質問は回答に困るんですよ。「2ちゃんねるのモララーのビデオ棚の○○さん」とか本当は言いたいんですけど。
池田亮
萩田:池田さん、変! 変で最高! 匿名性みたいなところでやってきて、いざゆうめいと名前を掲げて作品を作り出されたわけですけど、作風は最初から固まってたんですか?
池田:あんまり考えてなかったんですけど、ただ、おっしゃる通りここからは記名から逃げられないわけですよね。だから、匿名で書けないんだ、っていうのがまず怖かった。で、そうなった時に、じゃあもう自分のことをオープンにしちゃおうと思って、こういう作風になった感じでした。もちろん、記名である限りコンプラなどいろいろブレーキが必要な部分もあるんですけど。
萩田:なるほど。名前が出ているからこそ抑えられている、と。でも、これ聞いちゃうと、セーブを一切かけずにやりたい放題描いている池田さんの作品も見たいですね。
池田:ネットにたくさんあります! 匿名ですけど!(笑)。
■嘘だらけの父の人生に、嘘というフィクションを重ねて
【公演概要】
ゆうめい 音楽劇『あわせて』
◆出演:宮崎吐夢
村山新
◆音楽:小西力矢
◆映像:りょこ
◆日程・会場
7月24日~26日/東京・ユーロライブ
8月28日・29日/岐阜・こどものほんや ピースランド
9月22日~24日/兵庫・旧奈佐小学校・弁天社(野外公演)
※豊岡演劇祭2026 公式プログラム
【公式サイト】https://www.yu-mei.com/awasete
【公式X】@y__u__m__e__i
【公式Instagram】@y__u__m__e__i