クランクイン!

新木宏典、すべてを捧げるストイックな生き方に共感 『てらこや青義堂 師匠、走る』主人公の姿を通して伝えたい想い

演劇

◆青春時代は人の顔色を窺わず「周りと違っていた自覚がある(笑)」



――比較的若い世代との共演も多い作品ですが、一緒に作品を作っていく中で、何か伝わればいいなと考えている部分はありますか?

新木:恐らく、年齢ではないんですよね。若さとかではなくみんな人として違っていて、十人十色の価値観がありますから、年齢だけで一括りにすることが正しくはないと思うんです。その上で、割合的に若い世代に多いのかな、と感じることで言うとすれば、「ムキになれない子」が増えていっているような気はします。

効率を求める生き方をしてきたからか、心が動きづらくはなっているのかな。それは逆を取れば「冷静さを持っている」ということでもあるし、全体を俯瞰して物事を捉えられる人に育ったという意味でもあります。ただ、目の前のことにムキになれる、没頭できるという熱量が持ちづらい子が多いのかな、というのは現場にいて感じます。

――新木さん自身が“筆子”のような学びの世代だったころを振り返ってみると、どのような青年だったのでしょうか。

新木:自分は周りと違っていた自覚があります(笑)。世代とか時代とは関係ないと思いますね。興味を持ったものに没頭しやすいタイプで、人の顔色を窺わない人間ではありました。周りに合わせるということに、魅力を感じられなかったんですね。

あと、衝突を恐れない人間でもあったと思います。例えばガキ大将が2人いて、どっちの派閥に入るか、みたいな状況があったとしても、僕はどっちにも入らずに1人になるタイプ(笑)。でも、どちらにも入らずに1人でいることに対して、苦痛は一切ありません。なぜなら、そんな奴らと遊んでいても楽しくないから。1人でいる方が断然、楽ですしね。興味がないものに連れ回されて、自分の時間を無駄にすることの方がもったいないと思ってしまうので……本当に自由に生きていたな、と思います。

――今のようなストイックさを、当時からお持ちだったのですね。

新木:そうですね、スタンス的にはたぶん昔から変わっていません。生き方的にも社交性が低い人間ではあります(笑)。

僕らが20代の頃にも社交性を学ぶ、むしろ強要されていた時代でもあったわけで。「飲みニケーション」なんて言葉もあって、お酒の場で腹を割り、酔いつぶれて本性をさらけ出さないと分かり合えない、なんて言っていた時代を通ってきているはずなんです。

でも僕は、酔っ払って「無礼講」と呼ばれる空気感にならない限り、本心が話せないってどういうこと?と思ってしまう人間だったので、「素面のこの場でも、全然本心話せますけど」って思っていました。そういう文化が響かなかったというのもあります。

――普段からストレートに本音を話してきているからこそ、響かなかったのかもしれないですね。年齢幅の広いカンパニーになりますが、稽古で楽しみにしていることは?

新木:初めましての方が多いので、新しい価値観に触れられることが楽しみです。「素敵な人に出会えた」という言葉を耳にすることはありますよね。でも僕は、一般的には素敵な出会いじゃなくても、反面教師として自分に新しい価値観や考え方を意識できる機会になると思うと、どんな出会いでも“出会うこと”自体が財産。今回は初めての方が多いぶん、その財産がすごく増える素敵な現場になると分かっています。あとはちゃんと人を見て、相手を理解することが必要ですね。

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◆心身ともに疲れる作品は達成感がある――殺陣やアクションにも期待

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【公演概要】

舞台『てらこや青義堂 師匠、走る』
舞台『てらこや青義堂 師匠、走る』キービジュアル(C)今村翔吾/小学館/舞台「てらこや青義堂 師匠、走る」

舞台『てらこや青義堂 師匠、走る』

■原作:今村翔吾「てらこや青義堂 師匠、走る」(小学館文庫刊)

■作・演出:青木豪

■出演:新木宏典 彩みちる 一色洋平
八木美樹 小島歩琉 大熊蒼空 村山暁 久保田直樹
鈴木幸二 伊与勢我無 南誉士広
姜暢雄 山本亨
下島一成 淡海優 小泉凱 中野貴文 結木雅

■会場・日程 2026年8月14日(金)~8月30日(日) 東京:サンシャイン劇場

■公演特設HP https://toei-stage.jp/terakoya-seigido/

■公式X @Toei_stages (https://x.com/Toei_stages)
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