トム・クルーズが魅せる“生身の人間”の可能性 『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』超絶アクションを振り返る
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「こんなトム・クルーズが見たかった!」と映画ファンをこの夏うならせた、映画『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』。今年7月に日本公開され、10月18日より早くも配信がスタートし再び盛り上がりを見せている。シリーズ7作目となる本作だが、おなじみのアクションはいつも以上の大迫力で“やりすぎ”と言ってもいいレベル。今回はトムの“やりすぎ”アクションについて深掘りしていこう。
【写真】トム・クルーズ、俳優人生で“最も危険”なスタントに挑んだ! 場面写真ギャラリー
本作は、トム・クルーズが満を持して全世界に贈る「ミッション:インポッシブル」シリーズ最新作。欧州市街地での激しいカーチェイスや、断崖絶壁からの大ジャンプ、そして激走する列車上での格闘など、トム史上最も危険なアクションのみならず、シリーズの随所に張り巡らされた伏線が交差する“集大成”となる。キャストにはおなじみのメンバーが顔をそろえるほか、前作『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』から参加となった謎に包まれたキャラクター、ホワイト・ウィドウ役のヴァネッサ・カービーが続投。また、シリーズ1作目以来の登場で再びイーサンを追い詰めるユージーン・キットリッジ役のヘンリー・ツェーニーがカムバックする。さらに新キャストとして、イーサンと共闘するヒロイン役ヘイリー・アトウェル、最強のヴィラン役でポム・クレメンティエフとイーサイ・モラレスが初参戦する。
(C)2023 Paramount Pictures.
(C)2023 Paramount Pictures.
■息つく間もない2時間43分 世界中が“ミッション”の舞台に
本作で繰り広げられるのは、使いこなせば世界を丸ごとひっくりかえせるようなAI「Entity」を操る“鍵”の争奪戦。さまざまな思惑が渦巻く中、イーサン(トム)たちは世界を救うため鍵を追う。
世界の命運を掛けた争奪戦の舞台は“世界中”。アブダビの砂漠を馬で駆け巡りながら銃撃戦を繰り広げ、ローマの街中で激しいカーチェイスを行い、ヴェネツィアの橋の上では敵とナイフを交わし、そしてヨーロッパの大自然を駆け抜ける列車に崖からバイクで飛び移る。各国のシーンごとにスクリーンの色味も分けられているように感じるほど、舞台が変わるごとにその雰囲気もがらりと変化するのが印象的だ。常に追うか追われているかしているイーサンたちの姿を見ていると、2時間43分という長めの上映時間があっという間に過ぎていく。
(C)2023 Paramount Pictures.
中でもアブダビでの撮影についてクリストファー・マッカリー監督は、「砂漠での撮影が長年の夢だった」と語っていて、彼にとって「これまでで最も巨大」だったというセットを組み、スタントを使うことなく馬を乗りこなすトムを撮影。物語前半に登場するアブダビのシーンは、非常に壮大で美しく仕上がっている。