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トム・クルーズが魅せる“生身の人間”の可能性 『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』超絶アクションを振り返る

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■AIも舌を巻く? “生身”で空飛ぶトム・クルーズ

 AI技術の発達によって、スタントマンの顔を俳優ソックリに加工もできるし、俳優自身がものすごいアクションをしている映像だって作れてしまう時代に、トム・クルーズは今作も生身でアクションに挑む。それも、誰がどう見ても命懸けなレベル。そしてそんなシーンが何度も登場するのだ。

 今作の“目玉”の1つといえるアクションが、バイクで崖から大ジャンプするシーン。イーサンも劇中で、崖からのバイクジャンプを提案された際には「ここじゃ無理だ!」と猛抗議していたが、この“無理”なジャンプを成功させるためにトムは500回以上のスカイダイビングと1万3000回以上のバイクジャンプをして臨んだという。彼自身も「俳優人生で最も危険なスタント」と振り返るこのジャンプによって物語は最後の戦いへと動き出す。

(C)2023 Paramount Pictures.
 百戦錬磨のイーサンにも、このシーンでは恐怖の色が浮かんでいたように思われたが、それは演技ではなかったよう。ニューヨークで行われたワールドプレミアの際にトムは「バイクジャンプの時に覚えているのは、タイヤの感触と、身体に空気があたる感触だけだ。ただ、バイクが身体に当たらないことを祈った」と必死だったことを明かしている。しかしジャンプ後には「撮影のために十分に深く落ちることを考えた。落ちていく映像を撮りたいのだから、深く落ちれば落ちるほどいい映像になることは分かっていた」とすでに作品のことを気に掛ける思考になっていたというから驚きだ。

(C)2023 Paramount Pictures.
 この、あまりに体当たりすぎるトムの姿勢が、「ミッション:インポッシブル」シリーズが“本物”のアクション映画と言われる所以だろう。フェイクでいくらでも作ることができる時代だからこそ、この“本物”の表情や空気感がより際立ち、唯一無二の作品となっている。



■PART2はAI vsイーサン? 公開が待ち遠しい

 AI「Entity」を巡って敵味方入り混じり争奪戦を繰り広げたPART1だったが、PART2ではいよいよEntityご本人との対決となるのだろうか。人知を超え、自我をも持ったと言われるEntityが、イーサンたちにどんな試練を投げかけるのか今から気になって仕方ない。AIが仕掛けてくるのだから、きっと我々には予測もできない展開になることは間違いないが、きっとトムならまた超絶アクションでそれを乗り越えていくだろう。生身の人間の強さや可能性を感じさせてくれるトムの姿を次に見られるのはしばらく先になるかもしれないが、それまでは配信がスタートしたPART1をおさらいしつつ、“その時”を待ちたい。(文:小島萌寧)

 『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』はデジタル配信中。



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