日向坂46・東村芽依、“泣き虫”で“スポーツ万能” ギャップが人気の秘密
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■涙と悔しさをバネに成長を続けてきた
ほんわかとした表情で周囲を癒やす彼女は、メンバー屈指の“泣き虫”としても知られている。過去に放送していた冠番組『HINABINGO!』(日本テレビ)で、司会が憧れの人・小籔千豊であったことから、番組初回の冒頭から「大好きです」とつぶやきつつ涙を浮かべる場面も象徴的だった。
ふとした瞬間に涙する姿は、今なおグループの定番となっているが、過去には、自分自身への悔しさから込み上げてきたときもあった。
加入後、レコーディングやダンスのレッスンでも、スタッフが不安を覚えるほど幾度となく涙を流していたという東村。彼女の胸の内には「なんで思ったように歌われへんのやろう。悔しいな。自分がうまくパフォーマンスできへんことが悔しい」(※2)という思いがあった。
しかし、後ろを向いてばかりではない。一つの大きな節目となったのは、2017年5月31日に大阪・Zepp Nambaで行われた「けやき坂46 ひらがな全国ツアー」だった。
公演当日、元・欅坂46の平手友梨奈&長濱ねるの楽曲「微笑みが悲しい」を、同期の高瀬愛奈と共にカバーした東村。自信のなさからか、リハーサルでは涙をにじませていたが、本番では堂々としたパフォーマンスを披露。以降も、悔しさをバネに成長を続けた彼女はいつしか「好きなことは?」という取材用のアンケートに、胸を張って「歌とダンスです」と書けるようになった。
そして、努力は実を結び、今年2月19日発売の4thシングル「ソンナコトナイヨ」では、フォーメーションの1列目にあたるフロントメンバーに初めて選出。泣き虫と身体能力の高さというギャップを武器に、さらなる活躍を期待したくなる一人だ。(文:カネコシュウヘイ)
※1『日向坂46ストーリー』(集英社)P119
※2『同』P120