震災後を生きる――映画『風の電話』が紡いだ癒しと救済の物語
未曾有の災害をもたらした東日本大震災発生から今日3月11日で10年。かけがえのない家族や友人、大切な家や職場を失った被災者の方々は、この年月をどのような思いで生きてこられたのだろうか。現在公開中の『たゆたえども沈まず』や『漂流ポスト』、さらには昨年初春に公開され、今なお日本各地で再上映されている『風の電話』『Fukushima 50』など、震災をテーマにした映画が注目を集めているが、今回は、特集記事の執筆や監督・俳優インタビューを担当したご縁から、『風の電話』をひも解きながら、震災後を生きる方々の不安や葛藤に思いを寄せたい。(文:坂田正樹)

(C)2020映画「風の電話」製作委員会