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<ブラック・ウィドウ総括>改めて振り返るナターシャ・ロマノフの苦労と功績

映画

■ついに彼女が主役となる『ブラック・ウィドウ』

 足かけ11年、実に7作品を通じて描かれてきたブラック・ウィドウの物語。彼女個人にフォーカスを絞った映画がついにやってきた。本作についてまず言っておきたいのは、これが1年以上待たされた甲斐(かい)のあるものであったということ、そしてなぜもっと早くこの映画を作って公開できなかったのか、ということだ。

 『エンドゲーム』で愛するチームと、そして世界を救うために自らの生命を投げ出し、帰らぬ人となったナターシャ・ロマノフ。同作はもちろん見事な映画だったが、ナターシャに対して劇中で葬式のひとつも出してやらなかったことに対してはいまでも文句を言いたい。同じように自己犠牲を払ったアイアンマンことトニー・スタークのことはあれだけ丁寧に葬ったにもかかわらず、この扱いの差は何なのか…と公開当時からいまに至るまでブツブツ文句を言っている。

『ブラック・ウィドウ』(2021) (C)Marvel Studios 2021
 MCUの過去作、特に『シビル・ウォー』と『インフィニティ・ウォー』の2作品、それに『エンドゲーム』を踏まえたうえで今回の『ブラック・ウィドウ』に触れると、あのとき何気なく見ていたものに実はどえらい意味があったことが分かってくる。詳しくは書かないが『インフィニティ・ウォー』でナターシャの着ていた衣装についての描写などにはたいへんグッと来たものである。もう帰らない人の、ありし日の活躍には恐ろしく胸に迫るものがあるけれども、今回の映画のように魅力的なサブキャラクターをそろえ、ここまでナターシャという女性の物語を掘り下げることができたのであれば、これをもっと早く、あともう何本か見せてくれてもよかったではないかと言わずにはいられない。

『ブラック・ウィドウ』(2021) (C)Marvel Studios 2021
 自分自身人に言えない苦悩を抱え、メンバーそれぞれが概(おおむ)ね勝手なことをするなかで何とかチームの存続に心を砕き、仕事は仕事だからと真面目にやってきたブラック・ウィドウ。スカーレット・ヨハンソン本人は11年付き合ったMCUともこれでひと区切りと言っているが、今後マーベル・スタジオは現在進行系の物語にこだわらないらしいので、ぜひかつてのナターシャの大暴れを描く映画をもう何本かやっていただきたいと思うのである。(文・てらさわホーク)

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