若月佑美、舞台で知った演じることの面白さ “落選”経験がターニングポイントに
――今回演じられるリチャードは男女二つの性を持つキャラクターということもあり、男性役を演じるのとはまた違った難しさがあると思います。
若月:日頃女性として生きているので、やっぱりどこかで限界は出ると思うんですよね。過去に少年の役を演じたことはあるんですが、後で映像を見ると自分は男性っぽくアクションをやったつもりでも、膝の曲げ方や足が内股だったりと女性らしくて…。リチャードは基本男性として暮らしているので、どこまで女性を出してどこまで男性を出すかというのは難しいところですが、お客様が女性っぽくいてほしいと思われる時にはちゃんと女性らしく、男性らしく力強くいてほしいってところはちゃんと男性らしくいられるようにしたいなって思ってます。
――若月さんご自身の中に“男性っぽさ”を感じる部分はありますか?
若月:どこの現場に行っても、“サッパリしてますね”“サバサバしてますね”とか、男性っぽいって言われるんです。自分ではあんまり思ってないんですけど…。家族の中でも、お兄ちゃん子で、性格もお兄ちゃんやお父さんに似ていて、家族内では“男組”にいる立場なので、それが(リチャード役に)生きたらいいなと思います(笑)。
――今回の『薔薇王の葬列』もそうですが、これまでに『ヴァンパイア騎士』や『犬夜叉』など熱いファンの多い人気コミックの舞台化作品に出演されてきましたが、やはりプレッシャーはありますか?
若月:めちゃめちゃありますし、めちゃめちゃ後悔するというか、“うわ~、私大丈夫だったかな~”といつまでも思っちゃうんです。自分に反省しまくるタイプなので、もっと適役の方がいたんじゃないかとか…。でも私がやらなきゃいけなかった意味をちゃんと人気のキャラクターに乗せて舞台化できたらいいなって思っていて。今回も正直、リチャードはめちゃめちゃ人気ですし、いろんな方の理想のリチャードがいると思うんです。でも、1つのリチャードとして表現できて、こんなリチャードがいてもいいよねと思ってもらえるように演じたいです。