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豊川悦司、評価は「気にならなくなった」 大事なのは“誰のため”に仕事をしているか

映画

豊川悦司
豊川悦司 クランクイン! 写真:松林満美

 主役からバイプレイヤー、シリアスからコミカルまで変幻自在なキャラクターを演じ、ファンを魅了する俳優の豊川悦司。最新作『キングダム2 遥かなる大地へ』でも、山崎賢人や清野菜名ら若手俳優たちが活きの良い芝居を見せるなか、貫禄十分の大将軍・ヒョウ公を奥行きたっぷりに演じ、強い存在感を示した。舞台俳優として活動を開始してから約40年というキャリアを持つ豊川にとって、若い俳優たちが躍動する本作の現場はどのように映ったのだろうか――自身の俳優人生と照らし合わせて語ってもらった。

【写真】豊川悦司、劇中では金髪ロングの将軍に

■王騎将軍に匹敵するぐらいインパクトを出したかった

 映像化不可能と言われていた原泰久の人気コミックを佐藤信介監督が見事に実写化し、興収57.3億円を記録した映画『キングダム』。豊川は本作のオファーを受ける前から、作品を観ていたというと「日本映画で久しぶりにこういう映画が出てきたか」とスケールの大きさに感嘆したという。

 「僕の周りにも『キングダム』のファンはたくさんいて『面白かった』というのを聞いていましたし、大沢たかおさんをはじめ、多くの俳優さんも出ていたので、僕も観ました。実際拝見すると、スケールの大きさはもちろんですが、すごく完成度が高く、純粋にエンターテインメントとして面白いなと思いました」。

(C)原泰久/集英社 (C)2022 映画「キングダム」製作委員会
 豊川が演じたのは、秦国の大将軍・ヒョウ公。原作では地位に興味がなく、戦いのあとに酒が飲めれば満足という豪快さを持ち、本能で動くような男。オファーを受けたときは「自分とは全然違う」と思ったという。

 「ヒョウ公はワイルドで本能型の武将ですが、自分のなかにはそういったパブリックイメージがないと思っていたので、意外だなと思う部分と『そういう風に見てくれていたんだ』という驚きがありました。佐藤監督からは『豪放磊落(らいらく)な感じを出してもいいんじゃないか』と演出を受けたので実践したのと、やっぱり前作で大沢さんが王騎将軍を、あそこまで完璧に演じられていたので、パート1の王騎将軍に匹敵するぐらいインパクトを出したいですねという話はしました」。

■若手の時かけてもらった先輩俳優からの金言「役者バカにはなるな」

 先日行われた完成報告会見やワールドプレミアの席で、出演者が口をそろえて「すごい熱量だった」と語っていた佐藤組の現場。豊川自身も、スタッフ、キャストが映画作りを楽しんでいる姿には大きな刺激を受けたという。

 「現場でのキャスト、スタッフの皆さんが本当にてきぱきしている。それでいて『キングダム』の世界観に皆さんワクワクしている感じを受けたので、見ていて気持ち良かったです。モノ作りを楽しんでいる人が多ければ多いほど、絶対作品は良いものになりますからね。規模的にも、以前僕が参加して1年かけて撮影した『20世紀少年』シリーズを超えるほどの大きなスケールの映画。なかなかこういう作品に参加する機会はないので、うれしかったです」。

 主人公・信を務める山崎をはじめ、エイ政役の吉沢亮、羌カイ役の清野ら、若いキャストたちが全身全霊を込めて役に向き合っている姿は、豊川にはどのように映ったのだろうか――。

 「皆さんすごく素直だなと感じました。時代もあるのかもしれませんが、僕らの若いころは、もうちょっと斜に構えるというか、そういうのが格好いいという時代だった。いまは本当に役に対して真っすぐに向き合っている。あとは皆さん華がある。山崎くんも吉沢くんも、同性から見ても格好いいなと感じる男。彼らが演じるのは、普通の若者の役ではない。しっかりとストーリーを背負っているキャラクターなので、その意味では普通以上の存在感がないといけないのですが、すべてクリアしている。とても華がありますね」。


 豊川自身も、20代から60代になった現在まで、第一線級で“華”のある存在として活躍している。

 「僕はどうなんでしょうね(笑)。でも若いころ先輩によく言われたのが『とにかく役者バカにはなるな』ということ。俳優は人間を演じる仕事なので、日常の生活を大切にしなければならない。遊びに行くときも、役者とばっかり付き合うのではなく、そうじゃない人との時間を大切にしなさいと。実践できたかどうかは分かりませんが、そうしていろいろな人間の感情を知ることで、引き出しが増える。それが内側に貯まっていくと、スクリーンに映し出されたとき『もっと違うものがあるのでは』と観ている方が惹きつけられる。それが“華”に繋がっていくのかもしれませんね」。

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■人の評価を気にしなくなった

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