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東出昌大、逆境との向き合い方は「戦わない」 騒動を経た心境を語る

映画

■「70歳の時にいい芝居をしていたい」

 昨年2月にフリーランス俳優になったことで、生活が一変。今は楽しいことばかりだと笑顔を見せる。

 「変化は、1人になって思索の時間が増えることかな。自己充足とは何なのかとか、よく考えますよ。最近、自己充足を感じたのは、庭にシジュウカラとコガラっていう小鳥が来て、その子たちのさえずる声がすごく綺麗だったこと。リスを見たり、車で走っていたら、目の前を狐が通ったり、そういう環境に住んでいると、毎日考えることが楽しいことばかりです。お芝居のこともよく考えます。僕、70歳の時にいい芝居をしていたいんですよ。70歳になったら、もっともっと人の痛みや人生ってものがわかっているんじゃないかなと。昔から笠智衆さんが好きなんですが、今の僕とは全然違うから、僕も70歳になったらあんな芝居ができるのかなとずっと考えています」。

 芝居の原点となった映画『桐島、部活やめるってよ』(2012)から10年余、仲野太賀、松岡茉優、橋本愛など、そうそうたる顔ぶれが、後にブレイクしていった。そんな同世代の活躍についてはこんな感想を漏らす。

 「みんないいお芝居するなって思いますし、努力もあるだろうけど、みんなすごい素質や才能をお持ちの方たちだったんだと、今になって改めて感じます。当時、自分はお芝居を何も知らなかったから」。


 過去のインタビューでは、どうしても好青年イメージを持たれること、その一方で自分には色がないという本音を漏らしていたこともある。逆に今はある意味、強烈な色がついてしまった部分もあるが、「影響はないです」と一言。昔より、他者の目に振り回されなくなっているところも?と聞くと、破顔一笑した。

 「そうかもしれません。あまりに事実とかけ離れていることを言われると、もうもらい事故だと思って、次に進むしかないですし。それに僕、もともと自分が空っぽだと思ってしまうことがよくあるんです。クランクアップのとき、明日からどうしたらいいだろうとふと思うんですよ。すごく寂しくなったり、役があった方が楽でいられたり。人里離れたところで生活するようになって、逆に自分がただの1つの生き物である、命であることを受け入れやすくなった分、今はそんな自分が“野放し”の状態ですね。それはすごく幸せなことかもしれないですけど、危ないことかもしれないですね(笑)」。(取材・文:田幸和歌子 写真:松林満美)

 映画『Winny』は3月10日より公開。

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