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『ハロウィン』3部作が完結 監督が最後に語るブギーマンの正体とは? 『エクソシスト』へと通ずる奥深さも

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映画『ハロウィン THE END』(左から)ジェイミー・リー・カーティス、デヴィッド・ゴードン・グリーン監督
映画『ハロウィン THE END』(左から)ジェイミー・リー・カーティス、デヴィッド・ゴードン・グリーン監督(C)2022 UNIVERSAL STUDIOS

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デヴィッド・ゴードン・グリーン

ジョン・カーペンター

 ハロウィンの晩、閑静なハドンフィールドの町で殺戮を繰り返す不死身の怪人ブギーマン。殺人鬼ホラーの名作『ハロウィン』(1978)の40年後を描く新章3部作シリーズが、本作『ハロウィン THE END』で遂に完結する。メインキャラが次々に命を落とした衝撃の第2作から一転、今回はフィナーレにして想定外の新展開が続出。ハドンフィールドが抱える巨大な負の遺産となったブギーマンの正体、そして気になる「あの作品」との関係―。デヴィッド・ゴードン・グリーン監督が明かす驚愕のファイナル・アンサーとは!?

【写真】ブギーマンの正体とは 再び襲われるローリー

■主な舞台となるのは前作から4年後のハドンフィールド

――前作『ハロウィン KILLS』はファン泣かせのサプライズ展開が目白押しで、最高にエキサイティングでした。その勢いを保ったまま、本作に突入できたはずですが、敢えて4年のブランクを設けたのはなぜですか?

もちろん、前作のラストから話を続ける構想もあった。でも、ヒロインのローリーは重傷を負って入院中。必然的に物語の動きが乏しくなる。思い切って彼女が回復するまでを描き飛ばし、長い歳月がローリーの心情やハドンフィールドの町にどんな変化を与えたか、そこに焦点を当てたんだ。

――確かに、悲劇を乗り越えたローリーの姿は意外でした。でも、明るく振る舞いつつ、深い罪悪感に苦しみ、冷徹な攻撃性も秘めている。複雑な主人公ですね。

彼女はいわば『ハロウィン』シリーズの灯台だからね。オリジナルのクリエイターであるジョン・カーペンターも僕のアプローチを尊重してくれた。これはスラッシャー映画だが、リアルな人間像と共感できるドラマを目指した。ローリーは今、故郷を癒したいと考えているんだ。

舞台は前作から4年後のハドンフィールド (C)2022 UNIVERSAL STUDIOS
――共感といえば、ローリーの娘であるカレンや、ブギーマン討伐隊を率いるトミーら、お馴染みのキャラが前作で退場となったのは残念でした。

殺人鬼映画だからね(笑)。このジャンルの肝はいつ、誰を殺すか。ただ、殺人を連打しすぎると観客が慣れてしまう。完結篇に興味をつなげる意味でも、前作『ハロウィン KILLS』で主要キャラの衝撃的な最期を描くことが重要だった。誰を殺そうか協議した結果、カレンを選んだんだ。一方、トミーの死は呆気ない。不安と恐怖に蝕まれたコミュニティの代弁者で、集団性暴力を象徴する人物でもあったからね。

――3部作の着地点となる本作が、ローリーと孫のアリソン、それぞれの“ラブストーリー”だったのも驚きでした。

ホラー映画3本をすべて同じアプローチで作るのは不可能だから、そのためにも物語と人物像を深化させたかった。壮絶なアクションやブギーマンの攻撃性を強調した血まみれの『ハロウィン KILLS』を経て、今回はヒロインたちの恋愛がブギーマンと並ぶ大きな要素になる。長い間、ファンに愛されてきた主人公に満足のゆく結末を与えてあげたいんだ。

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■『ハロウィン THE END』と『エクソシスト』の奥深い関係

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