柚希礼音&真風涼帆、8年ぶり共演で感じた変化といつまでも変わらない熱い絆
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古川雄大が主演を務め、小池修一郎が脚本・歌詞・演出、フランスの人気作曲家ドーヴ・アチアが音楽を担当する新作ミュージカル『LUPIN ~カリオストロ伯爵夫人の秘密~』。豪華な顔ぶれが大注目を集める本作で、カリオストロ伯爵夫人をWキャストで演じるのが、元宝塚歌劇団トップスターの柚希礼音と真風涼帆だ。出演発表時にSNSで大きな反響を呼んだ2人に話を聞くと、星組で切磋琢磨した2人ならではの熱い絆が感じられるインタビューとなった。
【写真】柚希礼音&真風涼帆、颯爽とした立ち姿に目が奪われる!
◆柚希礼音、小池修一郎と9年ぶりのタッグに感じた変化
本作はフランスの小説家モーリス・ルブランによる「怪盗ルパン」シリーズを下敷きに、自由な発想で、各キャラクターが入り乱れる冒険活劇ロマン。アルセーヌ・ルパンと魅惑的な美女カリオストロ伯爵夫人、令嬢クラリス、シャーロック・ホームズをはじめとした著名なキャラクター達が登場し、財宝を巡ってさまざまな駆け引きを繰り広げる。
ドーヴ・アチアによる心躍るオリジナルミュージカルナンバーはもちろん、ダンス、アクション、ルパンとカリオストロ伯爵夫人による男女を入替えた対決などエンターテインメント性をふんだんに盛り込み、観客を19世紀末パリの舞踏会へと誘う。
――宝塚時代に新人公演で真風さんが柚希さんのお役を演じることはありましたが、今回はWキャストとしてカリオストロ伯爵夫人を演じられます。最初にお聞きになった時のお気持ちはいかがでしたか?
柚希:「ほんまに~!?」と驚きました(笑)。
真風:(笑)。本当にびっくりしました!
柚希:私は全然タイプが違う方とWキャストをすることが多かったんです。コロナ禍はお互いの芝居の稽古を見ないことも多かったんですけれど、今はいつも一緒にお稽古をしていて、1人ずつやって注意されたことを、「なるほど」とそれぞれ思いながら順番にお稽古していく。星組時代、同じ方向を向いて学んできたゆりかちゃん(真風)と一緒だと、あえて何かを変えたりしなくても、カリオストロ伯爵夫人について2人で研究や確認をたくさんしながら、役を作っていけているなという感じがしています。
真風:宝塚時代にやらせていただいたWキャストは、人数分役があったので、相手がその役をやっている時には自分は違う役を演じなくてはいけなくて。ちえさん(柚希)が演じてらっしゃるときに前で見てお稽古に臨むというのは初体験なので、刺激的です。常にちえさんがいろいろやってらっしゃるのを拝見できるのは安心感もありますし、たくさんのことを学ばせていただいています。
(左から)柚希礼音、真風涼帆
――柚希さんは小池先生とは、2014年の『眠らない男・ナポレオン —愛と栄光の涯(はて)に—』以来の顔合わせとなります。久々に演出を受けられていかがですか?
柚希:小池先生とはお久しぶりで、すごく面白いです。久しぶりにご一緒して、セリフの言い方の音程や、お芝居の付け方がより繊細に細かくなられたように感じました。
あるとき、小池先生が「ポン!と登場してほしい」とおっしゃって。「いや、それは無理でしょ!」とみんなが言うのですが、「いや無理じゃない!」と。絶対にポン!と登場させようとあの手この手で、なんとか叶えようとされるので、そこはお変わりないなと(笑)。でも、それを実現できた時に、やっぱりほかの演出家の方々とは違う、小池先生の面白さがすごくあるので、いつまでもワクワクとする演出をされるなと思いました。
――真風さんは、退団公演『カジノ・ロワイヤル~我が名はボンド~』に続いての小池先生作品です。
柚希:(真風は)男性がいる稽古場が初めてだから、キョロキョロしちゃっていたよね(笑)。
真風:男性キャストの皆さんの声量に驚きました(笑)。勝矢さんとかがバーッとお話されると、これまでたくさんの稽古場を経験されている小池先生も「うわっ!」と体をバウンドさせて大喜びされていたのが印象的でした(笑)。
柚希:アンサンブルの皆さんも声が響いてすごいよね。後ろからおじいちゃんの声が聞こえてきたので振り返ってみたら、若い男性が歌っていたり。本当に皆さん芸達者で刺激的なお稽古場です。