『RoOT / ルート』河合優実×坂東龍汰、今の世界線に導かれたきっかけは高校時代にあり
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(左から)坂東龍汰、河合優実 クランクイン! 写真:高野広美
――さまざまな出来事や人物の選択が思わぬ展開を呼ぶストーリーが、まさに『RoOT / ルート』というタイトルを体現しているように感じられました。お二人が、これがなかったら今の世界線はないかもしれないと思うことは?
河合:私は自分の出身の高校に入ってなかったら、このお仕事をしてなかった気がします。人前に出て何かを表現したり、みんなで一緒にものを作ったり、そういうイベントが大好きな校風だったので、そこで表現することの楽しさを体験できたんです。そうじゃなかったら、今が違ったかなと思いますね。
坂東:わかる。僕も本当にそう思うな。高校時代って、やっぱり仕事とかそういうことを考えずに何かに没頭できる時間というか…人の才能や発想力、センスとか、いろいろなものを培う3年間なんだろうなって、今になって改めて思うよね。だから、その時間って本当に大事だなって思う。
河合:うん。そんなふうに仕事をする前の、育まれている時間のなかで選択していることって、すごくたくさんあるんじゃないかな。
坂東:そういう時間が“今”を作ってるよね。僕も高校の3年間でいろいろな国に行ったりで、違う異文化の人たちと交流して人と人とがつながることの意味や喜びを感じられたり、その人たちともの作りをして発表したりした体験があるからこそ、今、この仕事が楽しくできているのかなって思いますね。日々、いろいろな人と共同作業をしながら、現場で一つの作品を作っていくのは大変でもあるんですけど、エネルギッシュだし、それを経て良いものができた時の感動の方が圧倒的に勝るんです。僕も高校の時の体験がなかったら、この世界に興味を持たなかったのかなと思います。
――そうしてお二人が俳優業に進み、数々の作品に出演されてきて、河合さんが出演された『不適切にもほどがある!』(小川純子役)、坂東さんが出演された『きのう何食べた? season2』(田渕剛役)なども話題に。そうしたなかで届けられる本作は、視聴者の皆さんの期待値も高まっていると思います。
河合:もちろん作品によって届けようとするものが違うのは前提なんですけど、自分が今まで出演した作品がもとで『RoOT / ルート』に注目してもらえたり、これから取り組むものがもっと見てもらえたりする可能性が上がることは事実だと思います。自分が演じた過去の役によって、どんどん未来の作品にいい風が吹くっていうのは、すごいいいことだなと感じているので、本当に今までやったことをやってきてよかったなと思っています。私が出演した他の作品を見て本作に興味を持ってくださった方も「絶対面白い!」って思っていただける自信が、私は完成した映像を見てあるので、本当にいろいろな人に見ていただきたいですね。
坂東:さまざまな作品に出演してきて、この間ふと思ったことがあるんです。地方に行く新幹線からいろいろな街を眺めていたんですけど、「この家に住んでいる人や、ここで歩いている人たちの中に、どこかで僕を見てくれて、知ってくれている人が何人かはいたりするのかな」って。それで、人に届ける仕事、人前に立つ、テレビに出るってすごい仕事だなって、改めて感じたんですよね。今、映画を作ったけど公開できないとか、上映する映画館の数が少なくて地方の人がなかなか見られないという状況があったりするなかで、自分が前に出て、メディアで知ってもらうことによって、そういう作品もより多くの人に見てもらえる未来があるなら、僕は出続けたいし、やり続ける意義があるな、と。それは、この仕事を始めたころからもすごく思っていますけど、『RoOT / ルート』もそのきっかけになるだろうし、純粋に多くの人に届けたいっていう気持ちで今までやってきたので、皆さんに届くことを願っています。でもやっぱり“純子“のおかげで、バーっと話題になるかも(笑)。
河合:だといいですね(笑)。
(取材・文:齊藤恵 撮影:高野広美)
ドラマ『RoOT / ルート』は、テレビ東京、テレビ愛知、テレビせとうち、テレビ北海道、TVQ九州放送にて4月2日より毎週火曜24時30分放送。テレビ大阪にて4月5日より毎週金曜26時放送。Netflixにて見放題独占配信。
ドラマ『RoOT / ルート』メインビジュアル (C)P.I.C.S.・此元和津也/RoOT製作委員会