伊藤美来が語る、豊田萌絵との“リアルな関係性” 「小さい頃から知っていて何でも言える“幼馴染”のような感覚」
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――『声優ラジオのウラオモテ』では豊田萌絵さんとダブル主演ということで、改めて2人のリアルな関係性についても伺いたいのですが、初対面のとき、たしか豊田さんがすごい帽子をかぶってきたんですよね?
伊藤:事務所の研修生の顔合わせの場に、萌絵さんが真っ白のワンピースに“大麦わら帽子”をかぶって登場するという衝撃の出会いからここまで一緒にやってきました(笑)。
――喧嘩することはないのですか?
伊藤:喧嘩らしい喧嘩はないですね。グループやユニット活動の中でぶつかることもありそうなものなんですけど、お互いの意見を尊重したり、得意分野がわかっているので「ここは萌絵さんにお任せしても安心だな」とか、逆に「ここは美来が得意だから任せよう」みたいなコミュニケーションが自然とできているからこそ、あまり衝突することがないのかもしれません。
――『声優ラジオのウラオモテ』のインタビューでアフレコ現場の様子について伺った際、柚日咲めくる役の東山奈央さんも「タイプの違ういい座長が2人いた」と仰っていましたが、本当に相性のいいコンビというか。
伊藤:そうですね。萌絵さんは場の雰囲気を作るのがとても上手で、先輩たちとも分け隔てなく会話をすることで、リラックスした空気感にしてくれるんです。とくに私の場合は、セリフ量が多いときやシリアスなシーンがある現場では集中して台本と向き合っていることが多いので、萌絵さんが和らげてくれた雰囲気の中で「うんうん」と反応できるところで会話にまぜてもらったり。だから萌絵さんには本当にいつも感謝していますし、東山さんが「現場で多くは語らずとも台本と向き合っていて、この人の背中を応援しようと周りが支え、内側からみんなのやる気を引き出してくれる座長」と、私のことも見てくださっていたのはすごく嬉しかったですね。
――素敵な関係性ですよね。感覚としては姉妹、もしくは、親友のような感じなのですか?
伊藤:小さい頃から知っていて何でも言える“幼馴染”のような感覚かもしれません。お仕事で会ったり、同じ番組もやっているので、友達みたいに「ご飯行こう」とか「遊ぼう」と誘うことも全然なくて。それでも当たり前のように喋っていられる、すごく安心感のある存在です。
――豊田さんのとくに好きなところは?
伊藤:萌絵さんは何でも褒めてくれるんですよ。「美来の今日の私服可愛い」とか「めっちゃいいバッグだね」とか。見た目の部分以外でも「そのツッコミ欲しかった!」とか。そういうことをちゃんと言葉にしてくれるので、すごく嬉しいんです。しかも私だけではなく、周りの人のこともしっかり見て同じように褒めたりしているので、「みんなが友達になりたい人ってこういう人なんだろうな」って思いながらいつも見ています。『声優ラジオのウラオモテ』で萌絵さんが演じている千佳とは性格が真逆なんです(笑)。
――逆にちょっと直してほしいところは?
伊藤:あまりないんですけど、強いて言うならば、占いや都市伝説が好きなところですかね。私は将来起こるかもしれない危機とかを心配し過ぎずに生きていきたいタイプなので、萌絵さんからの助言を聞くと、逆にヒヤヒヤしてしまうんです。本人は善意の塊なんですけどね(笑)。
――Pyxisとしてのユニット活動の中で、一緒に乗り越えたことは?
伊藤:たくさんありますが、とくにライブに関しては一緒に乗り越えてきたと思います。Pyxisとしてユニット活動を始め、1stシングルをリリースしてから少ししたタイミングで「アニサマ」に出演させていただいたのですが、その頃は知名度もほとんどなく、2人ともすごく緊張していて。リハーサルも震えながらやっていたのですが、そのときに歌ったのが「FLAWLESS」という楽曲で、振り付けが背中合わせになっていることが多い曲なんです。本番でリフターから登場してさいたまスーパーアリーナの景色が見えた瞬間、またびくってなりつつも、「後ろに萌絵さんがいるから大丈夫だ」と思えて、パフォーマンスをすることができました。
――その後ソロアーティストとして初めて「アニサマ」の舞台に立ったとき、心細く感じることもあったり?
伊藤:そうですね。一度立ったことのある舞台のはずなのに、全然違うもののように感じられて「うわ、一人で立つところじゃないな」って思いました(笑)。やはりあのとき乗り越えられたのは萌絵さんがいたからだったんだと実感しました。
――この記事の中だから伝えられる豊田さんへのメッセージはありますか?
伊藤:萌絵さんがいつも本当に楽しそうに日々を生きているからこそ、同じ現場で会ったときに私もすごく楽しい気分でお喋りして安心させてもらっています。おばあちゃんになるまでどうかずっと幸せに、自分らしく、やりたいことを追い求めて生きてください。
――最後に『声優ラジオのウラオモテ』にちなんで、ツンツンVer・可愛くVerの2パターンでファンのみなさんへメッセージをお願いします。
伊藤:ツンツンVer「あんたたちが好きそうな曲を私たちが一生懸命作ったんだから、まあ、聴かなくてもいいけど、聴いたほうがいいと思うよ。本当に聴いてくれなかったらどうしよう……ぜってぇ聴いてくれよな!」
――あれ、悟◯?(笑)。続いて、可愛くVerを。
伊藤:可愛くVer「みんなと一緒に夢を叶えたいから、この曲を作ったの。これからもずっと一緒にいてね。君と365日、笑って過ごしたいな……キュピン!」
――ありがとうございます(笑)。
伊藤:歌詞の中にヒントがあって助かりました(笑)。
――ちなみに、最後の「キュピン!」はどこから?
伊藤:「キュピン!」は私のオリジナルです(笑)。みなさん、ぜひ聴いてくださいね!
取材・文・撮影:吉野庫之介
ヘアメイク:大久保沙菜
スタイリスト:川端マイ子
衣装:Jewelobe
伊藤美来12thシングル「Now On Air」は、5月1日発売。