クランクイン!

  • クラインイン!トレンド

milet、“まさか”の役者業チャレンジも充実感「中島健人さんが相手役で本当に救われた」

映画

◆どれだけステージが大きくなっても「誰か一人に向けて歌う」



 miletは、ミナミに共鳴する部分が多かったと打ち明ける。

 「ミナミには歌手になりたいという夢がありながらも、リクのために自分の夢を諦めます。私も同じ立場だったら、自分の夢を捨ててでも相手のことを応援するだろうなと思いました。また歌手として成功しているミナミが、家族と一緒に過ごす時間と、キャリアを広げていく展望の間で葛藤するところも、自分と重なります」と告白。続けて、「ミナミは一人のために歌うことができる人。私もどれだけたくさんの人がいても、そこは一人という存在が集まった場所なんだと考えていて。いつでも、“一人に向けて歌う”ということを大切にしています」とポリシーを述べる。東京2020オリンピックの閉会式という世界を舞台に堂々たるパフォーマンスをしたことも印象深いが、「ステージが大きくなればなるほど、“誰か一人のために”ということを大事に歌うようにしている」のだとか。「私が初めて歌に挑戦してみようと思ったきっかけが、当時少し落ち込んでしまっていた一人の友達に向けて歌を届けた時でした。その子に向けて歌った時に『miletちゃんの声にはパワーがある』と言ってくれて、その言葉に大きく背中を押されました」とmiletが歌う原点は、「誰かのために」という想いだ。

 「誰かのために生きる」。それはまさに、本作のリクとミナミの関係性とリンクするものとなる。miletは今回、主題歌の「I still」と劇中歌「Nobody Knows」の2曲を書き下ろしており、そこには演じたミナミとしての想いがストレートに込められている。「キャラクターの心にぐっと踏み込んで曲を作ることができました。それはやはり、ミナミを演じたからこそできたこと。ここまで踏み込んだからこそ出会える、達観した歌の世界というものがあるんだなと気づきました」と役者としての経験が、シンガーソングライターとしてもmiletを新たな世界へと連れ出した。


 「これまでにも映画やドラマの主題歌を書かせていただくこともありましたが、作品の一部になれるということには大きな喜びがあるものです。今回は“演じる”という立場で撮影に参加させていただき、毎日がとても楽しく、これは誰一人として欠けても作ることができなかった映画だと感じることができました。その一員になれたことが本当にうれしくて。チャンスがあれば、これからも役者業にチャレンジできたらいいなと思っています」と目を輝かせていた。(取材・文:成田おり枝 写真:高野広美)

 映画『知らないカノジョ』は、2月28日より全国公開。

3ページ(全3ページ中)

この記事の写真を見る

関連記事

あわせて読みたい


最新ニュース

  • [ADVERTISEMENT]

    Hulu | Disney+ セットプラン
  • [ADVERTISEMENT]

トップへ戻る