香川照之、“1人6役”を怪演し「役者業の醍醐味」実感 “圧倒的な演じ分け”の秘話も明かす
香川照之
5月との仕事は毎回、刺激的だという香川。「彼らは映画が大好きなので、本作にも様々な映画のオマージュカットもふんだんに入っています。現場でも『あの映画のように、ここは引きの画で撮りましょう!』などずっと映画の話をしているんですよ」と活気に満ちた現場を振り返りながら、「本作は目に見えない恐怖を、新しい形として表現しようとしている作品です。僕は、ドラマにもいろいろな作品があっていいと思っています。今はそういった裾野もどんどん広がってきていますから。関監督、平瀬監督は、勇猛果敢に見たことのないようなドラマの提示の仕方に挑んでいる。新たな分野に斬り込み、観客、そして世界を驚かせるような作品を生み出すチームだと思っています」と並々ならぬ信頼を寄せる。
人々に突然襲いかかる“災い”が描かれるが、香川は「人間が人間に向けて災いを起こしているように見えるけれど、本来それは偶然ではなく必然として起きているもの。我々は9割以上、目に見えないものに支配されていて、そういったものを受け入れていかなければいけない。僕は本作のテーマを、そのように受け止めました」と持論を展開。4月放送のドラマで主演を務め、「いい春を迎えたい」と笑顔を見せた香川。「災いのない1年。穏やかな1年を過ごせたらと思っています」と願いを込めていた。(取材・文:成田おり枝 写真:高野広美)
『連続ドラマW 災』は、WOWOWにて毎週日曜22時放送・配信中(全6話)。
『連続ドラマW 災』キービジュアル (C)WOWOW