『アポカリプスホテル』白砂沙帆&諸星すみれが語る、“想像の斜め上”を行く未知のアニメ体験
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――第4話までのストーリーで印象に残っているシーンやセリフはありますか?
白砂:私は第4話でのポン子ちゃんとのシーンがすごく印象に残っています。このあたりから、自分の中で少し役を掴めた感覚があって、ヤチヨを演じるのが本当に楽しくなってきたんですよね。途中、「自由にやっていいですよ」と言われたシーンがあったのですが、それがすごく楽しくて。諸星さんがリードしてくださったおかげで、肩の力を抜いたヤチヨを自然に出せた気がします。
それまでは、「しっかりやらなきゃ」と思って少し構えていたところもあったのですが、ポン子とのやりとりではふっと力が抜けて、リラックスした状態でお芝居ができた気がします。「レッツフィッシング!」というセリフも、ちょっとバラエティっぽくて明るく言えたのが新鮮で、「あ、ヤチヨってこんな一面もあるんだ」と、自分の中で新たにアップデートされた感覚がありました。
諸星:第4話はポン子にとっても、大きな成長が描かれている回でした。ヤチヨとの距離もぐっと縮まった気がして、「みんなでホテルに帰りたい」という想いも芽生えていく中で、彼女の内面に変化が生まれていく。そんなきっかけが詰まった回だったので、すごく印象に残っています。
それに、私もヤチヨちゃんとの掛け合いが本当に好きなんです。ポン子がちょっと感情的になっても、ヤチヨちゃんが冷静に受け止めてくれる。そのふたりのバランスがとても良くて、見ていても演じていても心地よさを感じました。
テレビアニメ『アポカリプスホテル』場面写真(C)アポカリプスホテル製作委員会
――ヤチヨとポン子は本当にいいコンビですよね。
白砂:どこか似た者同士というか……ふたりとも少し“ヤバさ”を持っている感じがして、でも実はまったく違うタイプなんですよね。ポン子ちゃんは意外と常識的な面もあって、それがまたバランスを取っているというか。それでも、お互いを大切に思っていることはすごく伝わってきます。
特にポン子ちゃんは、言葉や態度でしっかり気持ちを表してくれる。ヤチヨはあまり多くを語らないけれど、他のキャラクターに対する反応とはどこか違っていて、返し方にも心の動きがにじんでいるなと感じます。やっぱり、大切に思っているんだなって。
諸星:そう、お互いちょっとずれてるところがあるのに、不思議とうまく噛み合ってるんですよね。
白砂:客観的にふたりを見ていると、「すごくお似合いだな」と思います。ずっと見ていたくなるような関係性で。
諸星:そうそう。お互いに足りない部分を自然に補い合っていて、気がつくとすごくいいバランスになってるなって。
白砂:どちらも完璧ではないからこそ、逆に“最高のコンビ感”が出るのかなと思いますね。
テレビアニメ『アポカリプスホテル』場面写真(C)アポカリプスホテル製作委員会