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草なぎ剛&樋口真嗣、『日本沈没』から育んだ友情が18年を経て『新幹線大爆破』で結実

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(左から)草なぎ剛、樋口真嗣
(左から)草なぎ剛、樋口真嗣 クランクイン! 写真:高野広美

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 高倉健さんが主演を務め、日本のみならず海外でも大ヒットとなった1975年公開の東映映画『新幹線大爆破』を、『シン・ゴジラ』(16)や『シン・ウルトラマン』(22)の樋口真嗣監督がリブート。現代を舞台にしたNetflix映画として、爆弾が仕掛けられた新幹線で巻き起こるドラマを迫力たっぷりに描き切った。樋口監督がもともと大ファンだった作品をリブートする上で主演を託したのは、2006年公開の『日本沈没』でタッグを組んで以来、友情を育んできた草なぎ剛。少年心を忘れずにもの作りに挑んでいる2人は、今回も深く共鳴し合いながら完成まで走り抜けたという。樋口監督が感じる、役者・草なぎ剛の魅力。草なぎが明かす、高倉健さんへの想いとは――。

【写真】草なぎ剛、大人の色気漂う美しい横顔!

◆『新幹線大爆破』リブートの主演オファーに「ウソなんじゃないかと思いました!」

 東京行きの東北新幹線はやぶさ60号に仕掛けられたのは、時速100kmを下回ると即座に作動する爆弾。車掌である高市(草なぎ)が乗客へ事件の発生を伝えると、絶望の表情を見せるものや憤怒するものであふれ、一瞬で車内はパニック状態に。乗組員と大勢の人質を乗せ、時速100km以上で走るはやぶさ。この危機的状況を打開しようと、高市は乗組員と乗客、そして新幹線総合指令所と共に、さまざまな策を講じていく。

樋口真嗣
――樋口監督は、原作となった『新幹線大爆破』を小学生の頃に初めて鑑賞したとのこと。もともとファンだった作品をリブートする上で、「これだけはブレてはいけない」と思われたのはどのようなことでしたか? また「今だからこそできた」「機が熟した」と感じることがあれば教えてください。

樋口:原作を観た当時、特に印象的だったのが、事件に立ち向かう国鉄職員がものすごくカッコよかったことなんです。新幹線の中にいる人たちもそうだし、宇津井健さんが演じる司令室の中の人にしても、みんながとにかくカッコよかった。時代は変わったけれど、そういった働く人たちの姿をリアリティと共に再現したいというところからスタートしました。今回JR東日本さんの特別協力もあり、実際に新幹線を走らせたり、施設や内部のことについてあらゆる面で監修をしてもらうことができました。今だからこそできたことという意味では、僕は『シン・ゴジラ』のあたりから、きちんと調査をして、それを映画に反映させていくということをチームの全員に徹底させてきたので、そういった経験をしっかりと注げたのかなと思っています。

――樋口監督と草なぎさんが本格的にタッグを組むのは、2006年公開の『日本沈没』以来のこととなりました。『新幹線大爆破』をリブートする作品で主演のオファーが届いた時、草なぎさんはどのような感想を持ちましたか?

草なぎ:ウソなんじゃないかと思いました!

樋口:あはは!

草なぎ:『日本沈没』の後、樋口監督はよく「今度、作品をやるから」「今、用意しているから」と言ってくれていたんですが、作品が完成してみると斎藤工くんが主演をやっていたり(笑)。『進撃の巨人』にほんの少し出演させていただきましたが、この18年の間、「俺、出ないじゃん!」と思うことの連続だったんです。だから今回のオファーも、また“やるやる詐欺”だろうと期待していなくて。そうしたら台本が届いて、「これはマジなやつだ!」と。以前から樋口監督が『新幹線大爆破』を大好きだということは知っていたので、すごくうれしかったですね。

(左から)草なぎ剛、樋口真嗣
――『日本沈没』以降も、連絡を取り合っていたのですね。

草なぎ:樋口監督とは電話をしたりもするし、ずっと連絡を取り合っていました。考えてみると、監督さんで日頃からやり取りをする人って、僕にとって樋口監督しかいないなと思って。どこか友達のようなところがあるんですよね。樋口監督はきっと、『これを剛くんが演じたら最高にいいものになる。持っているものを発揮してくれる』と感じられるものを渡そうと思ってくれていたんじゃないかな。長かったけれど、この18年はそのやさしさから来る助走だったのかなと。だいたい18年も助走があるとくたびれてしまうものだけれど、今回はものすごい作品ができました。本当に満を持してという感じで、僕の代表作ができたと思っています。

樋口:こんなに喜んでくれると、監督冥利に尽きますね。剛くんといつかまた一緒に作品を作りたいという気持ちは、ずっとありました。この18年の間、剛くんがドラマにしろ、映画にしろ、舞台にしろ、本当にすばらしいお芝居をされているのを見ていると、そのたびに「剛くんの魅力がみんなの知るところになってしまった」となんだか悔しい気持ちにもなったりして。剛くんにこれ以上の作品をお願いしたいと思うと、どんどんハードルが上がっていったんです。

草なぎ:『日本沈没』の撮影では潜水艦に乗ったりもして。それも昨日のことのように覚えていますが、もう18年も経ったんですね! 僕が演じた小野寺という役は、日本を救おうとする最高にカッコいい役でしたよね。

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◆「苦しみの中で立ち上がっていく役を演じる剛くんは最高」

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