本田真凜が『カラダ探し』最新作で本格的に演技に挑戦! 「エンドロールで自分の名前が流れてきた時は涙を堪えるのに必死でした」
本田真凜 クランクイン! 写真:松林満美
――映像のお芝居をしてみて、アイスショーで役を演じることとの違いや似ている部分はありましたか?
本田:アイスショーは自分をベースにして役を取り入れるという感じで、目の前のお客さんに向けて伝えるところや、お芝居では声が入るということが違いだと思います。スケートの時は、衣装を着てメイクをして、曲がかかって本番が始まったら集中してジャンプの細部や表情にも気をつける…そういう意識をしていたんですけど、お芝居は役に入り込んで感じることを大事にしている気がします。ただ、たくさんのカメラに囲まれることはスケートの試合で慣れていましたし、カメラに向かってお芝居をしないということ、スケートでもすべてのプログラムの中でストーリーを考えて表現するということをやってきたので、演技もその感覚に近いのかなと感じました。
――セリフのあるお芝居はいかがでしたか?
本田:楽しかったです。普段叫ぶことはなかなかないので、現場で初めて100%の叫び声を出した時は、自分ってめちゃくちゃ高い“キャー!”が出るタイプなんだなと初めて知りました(笑)。叫び過ぎた後の、のどのマッサージを福くんに教えてもらって実践したら次の日も大丈夫だったので、福くんには本当に助けられました。
――セリフを覚える作業はいかがでしたか?
本田:私、小さい頃にIQを高める塾に通っていたんです、出された単語を100個覚えたら手を挙げて発表する…みたいな。暗記には自信があったので、セリフを覚えることはあまり苦労しなかったです。ただ、セリフ一つ一つにどういう意味があるのかとか、時間がループする作品なので、有紗がこのシーンでは何を経験していて、していないのか、どういう状態、どんな感情でいるのかということについては、もうどこまでがセリフかわからないぐらい台本に書き込んで演じていました。
映画『カラダ探し THE LAST NIGHT』より (C)2025「カラダ探し THE LAST NIGHT」製作委員会
――完成をご覧になっていかがでしたか?
本田:私は試写を2回観たんですけど、ビクビクドキドキしながら観られました。
――2回、ご覧になったんですか?
本田:はい。試写を観られる機会が何回かあったんですが、「これって、何回観てもいいんですか?」という質問をしたんです(笑)。そうしたら、「いいですよ」と言っていただけたので、2回観に行きました(笑)。
――1回目と2回目で観た後の違いはありましたか?
本田:ありました。1回目は心臓の音が聞こえるぐらいドキドキしながら観ていたんです。大きなスクリーンで自分のお芝居を観るのが初めての体験だったので緊張していたんですけど、2回目は落ち着いて観られました。「ここはこういうふうに映ってるんだ」と思ったり、高校生役5人それぞれが殺されるシーンは「みんな、こんなふうに頑張ってたんだな」と感じたり…キャストの皆さんと感想を話しながら観ることができました。
――スクリーンに映っているご自身を観て、どんな気持ちになりましたか?
本田:エンドロールで自分の名前が流れてきた時は、涙を堪えるのに必死でした。そこが一番グッときたし、うれしかったです。
――大変な撮影を乗り越えたからこそのうれしさですか?
本田:そうですね。去年の夏に約1ヵ月撮影をしていたんですけど、その前に5人で集まって台本を読み合う“本読み”の時の緊張がもう何年も前のように感じるくらい、撮影がものすごく濃かったんです。いろいろなことが初めての経験だったんですけど、すごく充実した時間を過ごせたなと思います。
本田真凜 クランクイン! 写真:松林満美