福士蒼汰×福原遥、充実の2025年を回顧 「一歩一歩、夢に向かって前進」「もっと成長したい」
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――行定勲監督のもと、福士さんが久しぶりに恋愛映画に挑んだ本作。これまでも数々のラブストーリーの名作を送り出してきたお二人にとって、人々の心を掴むラブストーリーに欠かせないものとはどのようなものだと感じていますか。
福士:“希望”と“共感性”かなと思います。「こんなことを経験してみたい」と思うような希望と、「この気持ちわかる!」「こういう瞬間って、私もドキドキする」という共感は、きっとラブストーリーに欠かせないものなのだろうと思います。本作には、それぞれの運命を辿る登場人物たちに「こうなってほしい」という希望が込められていると思います。それと同時に、相手のことを想うあまり隠し事をしてしまったり、嘘をついてしまったりという行動も描かれていて、そういった優しさには「自分もやってしまうかもしれない」と感じる人も多いんじゃないかなと思います。
福士蒼汰
福原:大切な人のために一生懸命にがむしゃらになって進んでいる姿や、相手を一途に思っている純粋さが見えることは、「愛って本当にすばらしい」と感じるポイントになるのかもしれません。本作では、亜子、涼、恵の誰もが相手を想い、愛しているからこそ、苦しくなったり、切なくなったりもする。また石井杏奈ちゃんが演じた日和も、涼に一途な想いを寄せていて、そういったピュアな姿を目にすると「頑張れ!」と応援したくなります。
――早くも年末となりました。2025年は、どのような1年になりましたか?
福士:大好きなラブストーリーに携わり、映画『楓』で今年を締めくくることができてとてもうれしいです。僕は昨年に続き、ほとんど日本にいなかった1年になりました。そういった意味では、一歩一歩、自分の夢に向かって進んでいるなという実感があります。
――海外へと視野を広げることで、変化したことはありますか。
福士:いろいろな変化がありました。あらゆる国の俳優さんと出会うことで、自分の未熟さと同時に、日本人俳優の強みを感じることもあります。僕は、穴埋めが好きなタイプで。自分にとって「ここは足りないな」と感じると、なんとかクリアしようともがき、そうすることがステップアップの糧となっています。すべてを完璧にすることはできないので、オール4を目指すようにしながら、どんなことでも任せてもらえるような俳優になりたいです。
福原遥
福原:私は、プライベートも充実した1年を過ごせたと思っています。お仕事でアウトプットを続けていると、なかなか自分の中身が埋まらないという悩みが出てきますが、今年はプライベートで海外に行ったり、いろいろな経験をすることができました。これから自分はどんなことをやりたいのかと、改めて見つめ直す時間にもなったように思います。またお仕事では、やったことのないような役柄にも挑戦することができました。その分、力不足を感じることもあり、もっと成長したいなと感じた1年にもなりました。
(取材・文:成田おり枝/写真:上野留加)
映画『楓』は、12月19日より全国公開。

