「いぃよぉ~」吉本新喜劇座長アキが別人に! 自身の“全て”と語る時代劇『時が来た』今夏、東京・名古屋で再演
アキ クランクイン! 写真:高野広美
――殺陣のプロが集結しているからこその大立ち回りのシーンは、音響も含めて圧巻でした。
音響も特殊なんですよ。やっぱり殺陣に詳しい人じゃないと、音が出せないんです。だから殺陣の音響は、殺陣をやっている人が何回も殺陣の動きを覚えて、楽譜みたいに音を出してもらっているんです。
――ドヰさんが演出されている殺陣のシーンにもこだわりを感じます。
僕は東映時代に「殺陣では殺気を絶対に感じさせなくてはいけない」という見せ方を叩きこまれたんです。人が若くして亡くなっている幕末の実話が元になっているからこそ、舞のような殺陣はしたくなかった。その思いをドヰさんに汲んでもらっています。あの時代に生きた人たちの思いを何とか伝えたかったんです。なので、実際に京都にある坂本龍馬たちの墓参りも行って「その志高き思いを、僕らはちゃんと引き継いでやらせていただきます」と伝えました。
『吉本新喜劇アキプロジェクト「時が来た」』より 画像提供:吉本興業
――その時にアキさんの中で心の変化はありましたか?
ありましたね。この舞台の中で「輪廻転生」という言葉が出てくるんですけど、昔も今も「日本を良くしよう」「みんながより良く生活できるようにしよう」という思いがつながっているように、そうした思いはちゃんと伝えないといけないなとお墓の前で素直に思いました。
――そして、『時が来た』では虎之助役のアキさんと以蔵役の相方のケンさんと共闘も見どころですが、あのシーンにどんな思いがありますか?
特に「コンビとしてやろう」という意図はなかったんですが、たまたま実際にいた以蔵がケンにすごく合っていて、ほかの役者さんも「以蔵はケンさんです」と言ってくださるぐらい、生まれ変わりのようだったんです。僕が演じる虎之助も含め、舞台では実際の人物をモデルとした架空の人物を演じていますが、上がってきた脚本を読んだ時に、僕ら水玉れっぷう隊で演じる以蔵と虎之助が仲間で共に闘うシーンに僕も驚きました。「コンビに寄せてくれ」とは言ってないですし、物語の流れ上たまたまそうなっただけなんですけど、皆さんに「あれはシビれた! わざとなん?」「あそこ、めっちゃ泣いた」と言われましたね。その流れが、まさに「輪廻転生」みたいなんです。舞台で僕らは死んでいくけども、死んでからも生まれ変わってまた一緒にやろうな!みたいな流れは、本当に“運命”を感じます。
アキ クランクイン! 写真:高野広美

