山本裕典、「褒められることが一度もなかった」不遇時代を振り返る

ベストセラー作家・誉田哲也による人気小説を映像化したdビデオで配信中の連続ドラマ『ハング』は、不可解な連続殺人事件を縦軸に、組織権力の陰謀に翻弄されながらも巨大な闇に立ち向かう男たちの姿を描いた刑事ドラマ。そんな骨太な本作で、若手刑事を演じているのが俳優の山本裕典だ。
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主演の市原隼人とは、2009年公開の映画『ROOKIES ‐卒業‐』以来となるが「この世界(芸能界)に入った理由が、実は市原君。あの映画で共演させてもらった時に『憧れていたんです』と言ったくらいで。そこから久々に共演をさせてもらいましたが、やはり緊張しました。というか痺れていましたね」とリスペクトする先輩俳優との再会に大感激。
思い出深いのは、市原演じる刑事に部下の山本が資料を渡すカフェのシーンだそうで「とにかく市原君の眼力が半端なくて、最初は他の役者さんを見るようにして目を反らしていたんですけど、監督から『8割がた市原君を見て』と言われてしまって。眼力は凄いし、憧れている人の前だから、結局6回くらいNGを出してしまいましたね」と申し訳なさそうに打ち明けるも、どこか楽しげだ。
2005年の『JUNONスーパーボーイ・コンテスト』準グランプリ受賞から数えて、来年で早くも10年が経とうとしている。「10年ってこんなに短いんだと自分でも驚きますね。最初の3年くらいは仕事にも慣れず、どこに行っても怒られていて、褒められることが一度もなかった」と駆け出し時代を振り返る。その時代が、今の山本にとっては忘れない時間でもあると話し「人の目ばかりを気にして、人見知りでもあった。存在感も薄かった」と今の活躍からは想像できない発言も。