深津絵里&浅野忠信「きっと面白いものができる」似た感覚の二人が描く究極の夫婦愛
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12年ぶりに黒沢監督と組んだ浅野は「現場ではそんなに変わったとは感じなかったんですけど、出来上がった作品を観て、やはりこれだけ愛を見つめたものを撮られたことは大きいと感じました。それから最初に完成作を観たときは、正直、音楽に違和感を覚えたんです。でもそれも監督の意図だと分かり、監督のチャレンジと強さを感じて心を打たれました。優介役は、僕の中では結構しんどい作業でした。でもしんどい時間を過ごしただけの作品になったと思っています」と、こちらも充足の笑みを見せた。
ちなみに劇中には、深津と蒼井優扮する女性がぶつかり合う場面があるのだが、深津が「ほかのシーンはもしかしたら瑞希の空想かもしれないけれど、あのシーンはすごく現実的でおもしろかったですね」と述懐すると、浅野は「あそこを見ると、みっちゃん(瑞希)を大切にしなくちゃいけなかった理由がよくわかる。しかし、あんなことが起こっていたんだなぁ」と優介目線でしみじみ語り(気になる人は本編で確認を)、深津を笑わせていた。(取材・文・写真:望月ふみ)
『岸辺の旅』は10月1日より全国ロードショー。