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『64』瀬々敬久監督、原作ラストとの違いに言及「映画は人物の行動を見せるもの」

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 また、原作ファンにとっては、気になるのがエンディングだろう。映画では、原作とは違う結末が用意されている。「原作は主人公・三上の主観で書かれています。それは、すごく文学的な書き方だと思うのですが、そのままだと映画にはなりづらい。映画は主人公や登場人物の行動を追って見せるものだから、最後も主人公自らも行動させたかった。それで、あの形にしようと、(原作者の)横山さんにお願いしました」。

 本作の魅力の一つとして挙げられるのが、やはり豪華俳優陣の熱演だ。佐藤の熱のこもった演技は言うまでもないが、雨宮を演じた永瀬の演技も、圧巻だ。「ロクヨンの事件のシーンを最初に撮っているんですが、永瀬さんは、その後、10キロ以上痩せてきたんです」と明かした瀬々監督。「14年間という年月を出そうと、やつれた感じを出すために、現場中も飲まず食わずでやってらっしゃいましたね。とても印象深い演技をされていると思います。中でも、後編の、永瀬さんと(佐藤)浩市さんが二人が並んで座り語り合うシーンは、その場にいた撮影スタッフも皆グッときていましたね」。

 映画史に残る作品との呼び名も高い本作。瀬々監督は、「派手なCGとかアクションはない映画だけど、人間の感情がぶつかり合うところで、映画ができている」と本作の見どころを語る。「人と人との感情のせめぎ合い、ぶつかり合いが、一つの映画を形作っているというところが、この映画。そういうところを見て、感じて欲しい」。(取材・文・写真:嶋田真己)

 映画『64-ロクヨン- 後編』は、6月11日より公開。

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