石原さとみ、新たな挑戦で得た意識の変化「もっと能動的に取り組んでいきたい」

女優・石原さとみが4年ぶりに挑む舞台『密やかな結晶』。本作は、彼女自身が熱望し、実現にこぎつけたという思い入れの強い作品だ。ドラマ・映画などの映像作品で大活躍をみせる石原がこだわった舞台という表現方法。そこにはどんな思いが込められているのだろうか。
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「うれしい。舞台をやりたいと言い続けて、やっと実現しました」と満面の笑顔を浮かべながら語った石原。これまでも、つかこうへい演出の『幕末純情伝』をはじめ、『奇跡の人』でのヘレン・ケラー、『ロミオ&ジュリエット』のジュリエットなど舞台経験はあるが、本作では、これまでになく非常に能動的に取り組んだという。
「脚本・演出の鄭さんは、いつかご一緒したかったんです」と目を輝かせると「映像や写真って切り取ることができるけれど、舞台はそのままの自分で勝負しなくてはいけない。自分をさらけ出して、失敗もするし、それを乗り越えることも自分次第」と石原自らのポテンシャルが試されるという状況が「楽しい」という。
石原が原作として選んだ題材は芥川賞作家・小川洋子の同名小説だ。本作では“記憶”や“消滅”をテーマに物語が展開する。「自然や、人間の意志で作った固形物の存在が消滅していくなか、最後に残るものはなんなのか」というテーマについて石原は「演劇というと難しく思われるかもしれませんが、わかりやすく世界観に入れるということは大切にしました」と誰が観賞しても楽しめるという部分にはこだわったという。