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綾野剛×北川景子 メインストリームを走る二人に息づくパンク精神

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『パンク侍、斬られて候』綾野剛×北川景子インタビュー
『パンク侍、斬られて候』綾野剛×北川景子インタビュー クランクイン!

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 綾野剛はこの映画を「劇薬」「宣伝不可能な映画」と語り、北川景子は「爆発」という言葉で表現する。原作・町田康、脚本・宮藤官九郎、そして監督・石井岳龍。異能のクリエイターが生み出した奇想天外なエンターテインメント『パンク侍、斬られて候』で彼らは映画初共演を果たした。“これ”は一体何なのか? そもそもパンクとは何ぞや? 物語の中心を担う二人に話を聞いた。

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 物語についてあれこれ説明しても意味はないと言えるほど振り切った作品なので割愛するが、綾野は脚本を読んで「宮藤官九郎さんの持つ、いい意味での“余白”と“面白み”が積み重なって、読み物として素直に面白かったです。映像化する際にこの脚本に負けないものを作らないといけないプレッシャーが生まれました」と明かす。

 北川は「架空の時代の架空の場所で、どうなるのか? と思いながら読んだけど、全体の物語はよく分からないというか…(笑)」と、全体像の把握が容易ではなかったことを素直に認めつつ「でも、シーンごと、例えば染谷(将太)くんが出てくる“ゆとり世代”の会話とか、笑えて楽しいシーンが連続していて、何かよく分かんないけど面白い本を読んだぞって思いました。ジェットコースターに乗り終えて、ちょっと酔ってるような、分かんないけど楽しかった! という感じです(笑)」と語る。

 綾野にとって、石井作品は『シャニダールの花』、『ソレダケ/that’s it』に続いて3度目。「これまでの2作は、どこかで『共倒れしてもいい』『共食いだ』と思っていました。今回は、必ず全スタッフ・キャストで完走する――みんなでマラソンを走って、それぞれコースは違っても、ゴールは一緒のところにたどり着こうと決めていました」と過去2作とのスタンスの違いを語る。

 一方、北川にとっては初の石井作品。「石井さんがいつもご一緒している俳優さんが何度も出られていて『なかなか入り込める場所じゃないのかな?』と思ってました」とこれまでの印象を口にする。だからこそ、オファーをもらって驚いたというが、「私自身、いろんな振れ幅のある作品をやりたいという気持ちはありつつ、これまでなかなか機会がなかったので、お声を掛けていただいて『私にも入り込める余地がまだあるんだ』と…。監督はお茶目で優しい方で、小柄で見た目も普通で(笑)、そんな方がこんなパワーのある映画を作るんだ! と驚きました」と振り返る。

 音楽やファッション、アートのジャンルを指す言葉として使用される「パンク」だが、何となく意味が伝わる便利ワードとも言える。綾野と北川、同世代の俳優の中でも間違いなく先頭集団を走る存在だが、彼らの中にも“パンク精神”は息づいているのだろうか?

 北川は「影響力のあるテレビに出たりすることで、若い世代の模範にならないと…という部分もあるし、1つひとつの発言に気をつけないといけないところがあって…」とこの仕事をしている人間として求められる“正しさ”を認めつつ「でも…」と続ける。

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