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『ファースト・マン』主演ライアン・ゴズリングと監督 激論で見えた“作る意味”

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映画『ファースト・マン』ライアン・ゴズリング&デイミアン・チャゼル監督インタビューカット
映画『ファースト・マン』ライアン・ゴズリング&デイミアン・チャゼル監督インタビューカット クランクイン! 写真:奥野和彦

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 映画『ラ・ラ・ランド』(2016)の最強コンビ、俳優のライアン・ゴズリングと監督のデイミアン・チャゼルが再びタッグを組んだ最新映画『ファースト・マン』。1969年、人類初の月面着陸に成功したアポロ11号の船長ニール・アームストロングの“真の姿”に肉迫した本作では、過酷なミッションを遂行しながらも、父として、夫として、さまざまな葛藤を抱えながら生きた1人の男の半生を浮き彫りにしている。映画の方向性について「激論を交わした」というライアンとチャゼル監督が制作当時を振り返った。

【写真】映画『ファースト・マン』ライアン・ゴズリング&デイミアン・チャゼル監督インタビューカット

 本作は、ジェイムズ・R・ハンセンの著書をチャゼル監督が映像化した伝記ドラマ。ニール船長役を務めたライアンは、「ご家族に納得していただけるリアルな演技」を追求するため、史実を徹底的に調べ上げ、さらにはニールの妹ジューン、2人の息子リック&マーク、そしてクレア・フォイ演じる妻ジャネット(全米公開前の2018年6月21日、84歳で死去)からも直接アドバイスを受けた。なお、映画完成後、トロント国際映画祭のプレミア上映で本作を鑑賞したリックとマークは、「父と私たち家族のことをもう語る必要がなくなった。だって“この映画を観てください”と言えば済むからね」と最大限の賛辞を送っている。

■ ミッション遂行映画か、家族を描く映画かで激論!?

 脚本の第1稿が出来上がった段階で、ライアンとチャゼル監督は、映画の方向性について、かなり激論を交わしたという。「最初は喧々諤々だったね。殴り合ったり、家具を投げ合ったり、戦いながらなんとか意見が一致した」とおどけてみせるライアン。これを笑いながら聞いていたチャゼル監督は、「まぁ、それは冗談だけれど、当初私は、この作品をミッション遂行映画として考えていたが、ライアンはニール船長とその家族の喪失感も描くべきではないのか? と意見をくれた。ライアンのフレッシュな観点が、私に“どういう映画を作るべきか”再検査する機会を与えてくれたんだ」。

写真:奥野和彦

 そしてある日、ライアンから、「キッチンと月」というキーワードを提案され、この映画の進むべき方向性がようやく見えたというチャゼル監督。「宇宙での成功物語でありながらも、この映画は喪失感を抱える家族の物語でもある。その両方のバランスが保たれてこそ、作る意味がある、ということをライアンは明確な言葉で示してくれた」と称賛。これに対してライアンも、「デイミアンは、しっかりとしたヴィジョンを持ちながら、その上でオープンに僕たちの意見をどんどん採り入れてくれる。だから、現場はとても有機的で、一緒に仕事をしていて本当に楽しいんだよ」と相思相愛ぶりをアピールする。

 さらに、「あれだけの壮大なミッションに挑む勇猛果敢な宇宙飛行士でも、家に帰ればゴミ出しもするし、プールの掃除もするし、子どもと遊んだり、妻の悩みだって聞いたりする。誰でもありふれた日常が基盤にあるはずなんだ。だから、宇宙というメタファーを使って言えば、家庭生活も同じ軌道上で描くことがこの映画に必要な方向性だと思ったんだ。ミッションを遂行する前にニール船長の人間性や家庭生活をしっかり描く。この映画の最大の魅力は、そこにあると思う」と強調した。

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