片寄涼太、自分の人生が「ただごとじゃないことに」と実感した瞬間
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「2016年に、GENERATIONSとして初めてアリーナツアーをさせていただいて、初日の景色は今でも覚えています。1万人を超える方たちが自分たちの目の前にいるのをステージ上から見たとき、これは自分の人生がただごとじゃないことになってきたと実感しました。生半可な気持ちではできないし、より責任感を持ってやっていかなければと強く思いました。『波に乗る』というか、進むためのきっかけになった瞬間だったと思います」と振り返る。
今まさに波に乗っている片寄だが、常日頃、「準備は裏切らない」と信じているという。そしてその指針には先がある。「きっちり準備したいし、それも楽しいですが、準備をしていなかったことを求められる瞬間が好きなんです」。
そう目を輝かせながら熱く語ると、「だからといって準備をしなくていいのではなく、きっちり準備をした上で求められる対応力に、自分の可能性を試される気がします。芝居でもライブでも。逆境のほうが好きですね。どうすればいいんだろうと思うことが、たくさんあるほうがワクワクします」とほほ笑む。
今作での挑戦でも、多くのことを味わった。「ある程度声が乗った状態で、声のグラデーションによって感情の起伏を表現するという、歌ともお芝居とも違う感覚を知りました。今までとは違う形で人のためになったり、人の背中を押せるのであればうれしいし、また機会があればやってみたいです」。
今後は「ミュージカルをやってみたいです。何年か後に。そのためにもジャズダンスやバレエなどにも挑戦していけたらと思っています。それから、どんなジャンルのお仕事をさせていただくにしても、自分の仕事として、片寄涼太がやるからという意味合いをちゃんと持てる仕事をしていきたい。それが一番の目標です」と明かした片寄。さらなる大波を求めてまい進するその姿に迷いは見えない。(取材:文:望月ふみ 写真:高野広美)
長編アニメーション映画『きみと、波にのれたら』は、6月21日より全国公開。