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中村倫也「人見知りはやめよう」と決めた過去 “人たらし”のコミュニケーション術

映画

■俳優業は「永遠の自分探し」「代わりなんていくらでもいる」


 さらに中村は「自分という生き物が一番分からない」と明かす。だからこそ俳優業は「永遠の自分探し」と定義しているという。言葉の真意を問うと「娯楽作品やメッセージ性の強い作品など、テイストによって役への関わり方は違ってくると思いますが、演じる役と向き合うことで、自分自身の過去の経験とリンクさせ、自分とはこういう人間なんだろうなと実感するんです」と説明する。
 
 こうした作業を繰り返すことで、自分という人間を理解していく。でも中村は答えが見つからないという。「自分のことが分かった気になっても、また同じミスをしちゃうんですよね。『なんでこんなこと言ってしまったんだろう』とか『なんでこんなことしちゃったんだろう』とね。結局、永遠に分からないんですよね」。
 
 出演作が続く人気俳優という位置づけになっている中村だが「代わりなんていくらでもいると思っているし、実際そういう世界」と冷静な視点も持つ。「10年前に今のような取り上げられ方や見られ方をしたら悩んでいたかもしれませんが、いろいろな経験をしてきたいい年の大人なので…。ある状況にちょっとだけアジャストすれば、対応はできると思います」。浮かれることなく、常にニュートラルな姿勢を貫く中村だった。(取材・文:磯部正和 写真:松林満美)

■映画『屍人荘の殺人』

(C)2019「屍人荘の殺人」製作委員会
 国内主要ミステリー賞を総なめ、4冠を達成した今村昌弘の同名小説を実写映画化。『99.9‐刑事専門弁護士‐』『民王』の木村ひさしが監督、『TRICK』シリーズの蒔田光治が脚本を務める。キャスト陣には中村のほか、若手実力派・神木隆之介、コメディエンヌとしての演技が光る女優・浜辺美波らが集結。ミステリー愛好会に所属し、強引な「探偵たち」に翻弄されながらも、さながらワトソンのごとく探偵助手として立ち回り、前代未聞・絶体絶命の状況に立ち向かう主人公・葉村譲を神木が演じ、葉村らを謎へと誘う女子大生探偵・剣崎比留子を浜辺、神木演じる葉村を振り回すミステリー愛好会の会長、自称“ホームズ”の明智恭介を中村が演じる。

 映画『屍人荘の殺人』は12月13日より全国公開。

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