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小芝風花、広がる役柄の幅 転機となった朝ドラ『あさが来た』

エンタメ

ドラマ『美食探偵 明智五郎』小芝風花インタビューカット
ドラマ『美食探偵 明智五郎』小芝風花インタビューカット クランクイン!

 若手女優の中でも、シリアスからコミカルまで緩急自在な演技力が高く評価されている小芝風花。4月からはドラマ『美食探偵 明智五郎』で、中村倫也演じる風変わりな探偵に振り回される助手・小林苺を演じている。近年は主演作を含め作品が途切れることなく、物語に深みを与えている小芝。そんな現状に「めちゃくちゃ充実しています」と破顔した彼女が、今の充実ぶりや今後の野望を語った。

【写真】白い歯こぼれる笑顔がかわいい! 小芝風花インタビューカット

■確かな演技力、スタッフから高い評価


 昨年末、NHK「体感 首都直下地震ウイーク」で放送されたドラマ『パラレル東京』で、東京都内にマグニチュード7.3クラスの巨大地震が発生した場合、都心の生活にどのような影響を及ぼすか、というシリアスなテーマのなか、小芝は若手アナウンサー役として堂々たる芝居を見せた。

 質の高い作品への出演が続き、そこで見せる確かな演技力は、ファンはもちろん、多くのスタッフから高い評価を受けている。まさに充実一途の印象を受けるが「昨年もたくさんの作品に出演させていただき、めちゃくちゃ楽しかった。充実しています」と目をキラキラさせる。
 
 今回の『美食探偵 明智五郎』では、ワゴン販売の弁当屋「いちご・デリ」を営む苺を、ポップかつ愛嬌(きょう)たっぷりに演じ、小気味いい芝居を見せている。クセのある登場人物たちが顔をそろえているが、小芝は「原作の漫画を拝見させていただき、周囲はおかしな人たちばかりのなか、苺ちゃんは唯一のしっかり者。喜怒哀楽がはっきりしていて、文句を言いつつも、人に対しては面倒見よく接してしまう。そんなちょっとかわいらしいところを観ていただけたら」と期待を口にする。

 本作の特徴は台本の厚さで、セリフの量がとても多い。小芝は「監督からも『普段の1.5倍ぐらいの速さで』と言われました。苺ちゃんは一つ一つの動きに表情が伴うので、油断しているとセリフが遅れてしまう。最初は不安でしたが、現場に入ると中村さんをはじめとてもいい雰囲気で、テンポよく撮影ができています」と撮影の順調ぶりに声を弾ませる。

■転機になった朝ドラ『あさが来た』


 前述したように、近年の小芝は作品ごとに違った顔を見せ、役柄の幅が広がっている印象を受ける。「そう言っていただけると、とてもうれしいです」と笑顔を見せると「10代のころは、いい子でまじめな役に偏っていたのですが、私が自分で『こういう役をやりたい』と言える立場ではないので、一つ一つ丁寧に取り組み、出会えた縁を大切にすることだけを考えていました」。

 こうした小芝のひたむきな姿勢が、20歳を過ぎたころから花開く。一度仕事をした監督やプロデューサーから「今度は違った小芝風花を見たい」とオファーが相次いだのだ。「コツコツですが、お芝居を始めて丸8年、自分がやってきたことを観てくださる方がいたんだな、とご縁のありがたさを感じています」と周囲へ感謝する。


 中でも大きなターニングポイントになったのが、2016年に放送されたNHK連続テレビ小説『あさが来た』への出演だ。当時18歳だった小芝は、波瑠演じるあさの娘・千代を好演した。「作品自体の反響もすごくあったのですが、映像関係者の方からも『観ていたよ』と言われることが多く、そこから幅広い役柄のお話をいただくことができたんです」。

 確かに『あさが来た』への出演を境に、戦争を扱ったシリアスな作品への出演から、小悪魔的な役、コミカルな役など小芝の芝居の幅が広がり、2019年放送の『トクサツガガガ』(NHK総合)では連続ドラマ初主演を務めた。「物語にとって大切な役を任せていただける機会も増えてきたな、という実感があります。それはものすごくプレッシャーでもあるんですが、信頼して任せていただけるんだと思うと、すごくうれしいです」。

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