俳優キャリア20年・塚地武雅が語る 「人力舎」芸人が演技で注目される理由
関連 :
■「人力舎」所属芸人が俳優として活躍する理由
――人力舎所属の芸人さんには、アンジャッシュ児嶋一哉さん、おぎやはぎさん、東京03さん、今野浩喜さんなど俳優として活躍されている方が多いですが、やっぱりコント師が多いからでしょうか。
塚地:いやいや、そんなつもりは誰もないと思いますよ(笑)。そもそもうちの事務所にいらっしゃった竹中直人さん、シティボーイズさん(大竹まこと、きたろう、斉木しげる)や、(現在も在籍している)大河内浩さん、ふせえりさん、住田隆さんなどをはじめとして、なんやかんやみんなお芝居に通じるようなコントをやっていましたしね。事務所のライブに出るとき、全コンビ・グループに「人力舎やなぁ」って言われるカラーが勝手にある気はしています。
――ほかの事務所の芸人さんからも言われたりすることはありますか?
塚地:人からも言われるし、たぶん自分たちでも感じるネタ作りの人力舎テイストというのがあるというか。もっとワーキャー言われるようなネタのほうが、本来多くの人を笑わせるだろうし、ネタ番組のオーディションも受かりやすいのに、どこか頑なにコアな層に笑ってもらおうとするようなネタ作りの色合いが全グループに共通してあるのかもしれないですね。
特にうちの事務所ではかつて毎月1日から6日までライブがあったんですよ。それで、初日にスベッたら次の日もスベるわけにいかないから直すというのを6日間繰り返して、ウケる箇所だけで構成するネタが6日間で完成するような感じでした。全グループがそうやってネタをブラッシュアップし続けていることが、人力舎の特徴かもしれない。漫才とコントが半々のアンタッチャブル以外、コント事務所みたいなものですし、コントでは誰もが何らかの役柄を演じるので、芝居につながるのかもしれません。