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吉岡里帆、悩み縮こまっていた20代前半 「まぁ、いいか!」と思えることで心が強く

エンタメ

吉岡里帆
吉岡里帆 クランクイン! 写真:松林満美

 女優の吉岡里帆が、いのうえ歌舞伎『狐晴明九尾狩(きつねせいめいきゅうびがり)』で狐の霊役に抜てきされ、『劇団☆新感線』の舞台に初参戦を果たす。CMで愛らしい狐にふんして人々のハートをわしづかみにしてきた吉岡だけに「狐歴が長いんです」とほほ笑みながら、「狐がこういったご縁を作ってくれたのかなと思うと、頑張ってきてよかったなと思います」と感激しきり。新たな挑戦に対する緊張も感じつつ「ものすごく楽しみ」と声を弾ませる。20代前半はいろいろなことに悩み、縮こまってしまうことも多かったそうだが、「“まぁ、いいか!”と思えることが増えた」と心境に変化があったという吉岡が、30代を前に身につけたポジティブな“諦め力”について明かした。

【写真】吉岡里帆のキュートな笑顔に癒やされる!

◆狐との縁に喜び「今回は、戦える狐です!」

 『劇団☆新感線』の41周年興行となる本舞台。平安時代を舞台に、宮廷陰陽師として都に仕える安倍晴明(中村倫也)と、陰陽師に化けた九尾の狐(向井理)が手練手管の頭脳戦を繰り広げる伝奇ファンタジーだ。中島かずき脚本、いのうえひでのりが演出を手がける。

 吉岡が演じるのは、九尾の狐と因縁のある狐霊のタオフーリン役。「狐が今回の縁を作ってくれたのかな。狐に恩があるので、稲荷神社にお参りにいこうかなと思います」と目尻を下げた吉岡。「今回の狐はもうちょっと凶暴で、戦える狐」とCMで演じてきた狐とはまた一味異なるようだが、「どのようなシッポをつけるか、私自身も楽しみです。どれだけモフモフとしているのか、シッポがとても大事」と、狐歴が長いだけに特別なこだわりもある様子だ。


 製作発表会見の場で、いのうえが「フルスペックの『劇団☆新感線』で、全力でやる」と意気込んでいたように、アクションや歌、ダンス、笑いがふんだんに盛り込まれる。吉岡は、「舞台で殺陣をやるのは、初挑戦」とのこと。“狐としてのアクション”を求められることになるが、「どんな動きでも対応できるように、少し体重を減らして、舞台用の体づくりをしようと思っています。甘いものやお菓子が大好きなんですが、ちょっとそういったものを控えて、サボっていたランニングや筋トレも再開しようと思っています」とエネルギッシュに語る。
 
◆女優の原点 精力的に舞台に挑むワケ

 映画、ドラマにと出演作を重ねている吉岡だが、大学在学中より小劇場のステージに立つなど、舞台は彼女にとって原点とも言える場所だ。近年は『FORTUNE』『ベイジルタウンの女神』『白昼夢』、そして今回の『狐晴明九尾狩』とテイストの異なるさまざまな舞台にトライしており、その現状について「意識的に、舞台のお仕事をやるようにしています」と語る。

 「映画やドラマに出演させていただきながら、なかなか舞台に立つことができない時期が続いていたんですが、“年に1本か2本はコンスタントに舞台をやりたい”とずっと感じていました。映画、ドラマ、舞台と、同じだけの熱量で、それぞれに触れていたいなと思っていたんです。なので、今の状態はとても理想的」と充実の表情を見せ、「舞台の良さは、稽古があるというところ。舞台は準備をして、鍛錬してきたものを、お客様に楽しんでもらう場所。“観たい”と選んで来てくださったお客さんが集まる場所でもあるので、こちらも大きなエネルギーをいただきます」と観客の熱気も力になるという。

劇団☆新感線 いのうえ歌舞伎『狐晴明九尾狩』メインビジュアル
(C)ヴィレッヂ 劇団☆新感線

 いち観客としてもあらゆる舞台に触れてきた吉岡。「一度は『劇団☆新感線』に出てみたいという気持ちはありました」と憧れもありながら、同時に「とても華やかな場所で、私には縁遠いのかなと思っていた」そう。「『劇団☆新感線』の舞台は本当に豪華で、まず目を楽しませてくれますよね。今回でいえば、中村さんの安倍晴明はぴったりですし、向井さんの九尾の狐も“どんな美しい狐さまが見られるんだろう!”とワクワクしてしまいます。出演者も個性豊かな方ばかりで、その中に入れることが本当に楽しみです。今回『新感線』に初参加となるのは私一人だと聞いて、緊張もしていますが、身を預けて動き回ろうと思います」とにぎやかなメンバーとの共演に期待を膨らませる。

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