少年〈1969年〉
【解説/みどころ】
実際の事件に取材した大島渚の名作。彼の主要モチーフの一つである“少年”をタイトルに冠し、全面展開した。戦争のため人生を棒に振ったと信じている酔っ払いの父親と彼の後妻の気の強い女、少年とその幼い弟、この4人の家族が当たり屋を続けながら日本を縦断する。実際に車に当たるのは義母と少年で、父親は示談交渉でスゴ味をきかせるだけだ。少年はこの犯罪に呵責の念を感じているが、一家を支えているという責任感に泣き言は言わない。やがて一家は逮捕されるが少年は黙秘を続ける……。北の町で弟のチビを連れ、雪だるまを相手にアンドロメダ星雲から来た正義の味方を空想するくだりに少年の純粋な願いがほとばしる。家々の戸口にはためく黒い日の丸や、酒樽を積み上げてしめ縄をはった室内装飾など、大島組の常連・戸田重昌の、低予算を逆手にとった特異な美術が、シンボリックな効果を上げている。常にアクチュアルな問題に取り組む大島が全国縦断ロケを敢行した苛烈な“ロード・ムービー”で、ヴェネチア映画祭でも絶賛を博した。
あわせて読みたい
最新ニュース
-
『氷の微笑』シャロン・ストーン、リブート企画を一刀両断
-
『シャン・チー』シム・リウ、“地球上で最も危険を伴う職業”のひとつ飽和潜水士に 実在のヒーローを熱演
-
「アーケードアーカイブス」より『航空騎兵物語』が8月21日配信決定 故郷に平和をもたらすために戦う男たちを描いたシューティングゲーム
-
スイッチ2『カービィのエアライダー』、発売日が11月20日に決定 専用Directで桜井政博氏の「シティトライアル」プレイシーンも公開
-
『フレンズ』マシュー・ペリーさんの死に関わった“ケタミンの女王”、有罪を認める
-
『ホーム・アローン』監督、リブートは「間違いだった」
-
フロム・ソフトウェアの名作アクションアドベンチャー『SEKIRO』がアニメ化決定 先行場面カットも解禁に
-
“父”ジェラルド・バトラー、“息子”を大絶賛! 『ヒックとドラゴン』特別映像解禁
-
なかやまきんに君、“被り物”がネタに弊害 「パワー!」披露も笑い声が聞こえず不安顔
-
『ザ・モンキー』死へのカウントダウンーー華麗なるデッドシーン解禁! くっきー!、永野、清水崇監督らから応援コメントも
-
奇跡の43歳・山川恵里佳、タンクトップ姿が「スタイル抜群」「可愛いすぎる」 2児の母
-
トーマスと仲間たち、クリスマスイブに大奮闘! 映画『きかんしゃトーマス』最新作、ポスター&場面写真解禁
-
『あんぱん』幼なじみのコン太再登場 “たまご食堂”開店にネット感動「涙が出る」「思いが素敵」
-
有吉弘行、かわいい“親子”の2ショットを激写「ちょっと緊張した同伴」「娘さんかわいすぎー」
おすすめフォト
おすすめ動画 >
-
X
-
Instagram