<英国アカデミー賞>『パワー・オブ・ザ・ドッグ』が作品賞 『ドライブ・マイ・カー』は非英語作品賞受賞
英国映画テレビ芸術アカデミー(BAFTA)が主催する第75回英国アカデミー賞が、現地時間3月13日、ロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで開催され、『パワー・オブ・ザ・ドッグ』が作品賞と監督賞を受賞。『ドライブ・マイ・カー』が非英語作品賞を獲得した。
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今年は、アカデミー賞の前哨戦の一つとして知られるアメリカの放送映画批評家協会賞とスケジュールが重なり、同賞の授賞式が米ロサンゼルスと並行してロンドンの会場でも行われた。そのため、作品ごとに分散したり、はしごして参加するノミニーたちの姿が見られた。
作品賞と監督賞に輝いた『パワー・オブ・ザ・ドッグ』は、トーマス・サヴェージの同名小説をジェーン・カンピオン監督が映画化した作品。不在のカンピオン監督に代わり、会場入りしていたベネディクト・カンバーバッチが、代表してトロフィーを受け取った。自身も主演男優賞にノミネートされていたが、惜しくも逃し、『ドリームプラン』のウィル・スミスが獲得した。
今年最多受賞となったのは、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『DUNE/デューン 砂の惑星』で、撮影賞ほか5つの部門で受賞。 3部門でノミネートされていた濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』は、見事、非英語作品賞に輝いた。
第75回英国アカデミー賞、主なノミネーションと受賞結果は以下の通り。(★が受賞)
■作品賞
『ベルファスト』
『ドント・ルック・アップ』
『DUNE/デューン 砂の惑星』
『リコリス・ピザ』
★『パワー・オブ・ザ・ドッグ』
■英国作品賞
『アフター・ラヴ』
『Ali & Ava(原題)』
★『ベルファスト』
『Boiling Point(原題)』
『シラノ』
『Everybody’s Talking About Jamie(原題)』
『ハウス・オブ・グッチ』
『ラストナイト・イン・ソーホー』
『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』
『PASSING -白い黒人-』
■非英語作品賞
★『ドライブ・マイ・カー』
『The Hand of God』
『Madres paralelas(原題)』
『Petite Maman(原題)』
『The Worst Person in the World(原題)』
■監督賞
アリーム・カーン 『アフター・ラヴ』
濱口竜介 『ドライブ・マイ・カー』
オードレイ・ディヴァン 『L’Evenement(原題)』
ポール・トーマス・アンダーソン 『リコリス・ピザ』
★ジェーン・カンピオン 『パワー・オブ・ザ・ドッグ』
ジュリア・デュクルノー 『TITANE/チタン』
■主演女優賞
レディー・ガガ 『ハウス・オブ・グッチ』
アラナ・ハイム 『リコリス・ピザ』
エミリア・ジョーンズ 『コーダ あいのうた』
レナーテ・レインスヴェ 『The Worst Person in the World(原題)』
★ジョアンナ・スキャンラン 『アフター・ラヴ』
テッサ・トンプソン 『PASSING -白い黒人-』
■主演男優賞
アディール・アクタル 『Ali & Ava(原題)』
マハーシャラ・アリ 『スワン・ソング』
ベネディクト・カンバーバッチ 『パワー・オブ・ザ・ドッグ』
レオナルド・ディカプリオ 『ドント・ルック・アップ』
スティーヴン・グレアム 『Boiling Point(原題)』
★ウィル・スミス 『ドリームプラン』
■助演女優賞
カトリーナ・バルフ 『ベルファスト』
ジェシー・バックリー 『ロスト・ドーター』
★アリアナ・デボーズ 『ウエスト・サイド・ストーリー』
アン・ダウド 『Mass(原題)』
アーンジャニュー・エリス 『ドリームプラン』
ルース・ネッガ 『PASSING -白い黒人-』
■助演男優賞
マイク・フェイスト 『ウエスト・サイド・ストーリー』
キアラン・ハインズ 『ベルファスト』
★トロイ・コッツァー 『コーダ あいのうた』
ウディ・ノーマン 『カモン カモン』
ジェシー・プレモンス 『パワー・オブ・ザ・ドッグ』
コディ・スミット=マクフィー 『パワー・オブ・ザ・ドッグ』
■脚本賞
『愛すべき夫妻の秘密』 (アーロン・ソーキン)
『ベルファスト』 (ケネス・ブラナー)
『ドント・ルック・アップ』 (アダム・マッケイ)
『ドリームプラン』 (ザック・ベイリン)
★『リコリス・ピザ』 (ポール・トーマス・アンダーソン)
■脚色賞
★『コーダ あいのうた』(シアン・ヘダー)
『ドライブ・マイ・カー』(濱口竜介)
『DUNE/デューン 砂の惑星』(エリック・ロス、ジョン・スペイツ、ドゥニ・ヴィルヌーヴ)
『ロスト・ドーター』(マギー・ギレンホール)
『パワー・オブ・ザ・ドッグ』(ジェーン・カンピオン)
■アニメーション賞
★『ミラベルと魔法だらけの家』
『Flee(原題)』
『あの夏のルカ』
『ミッチェル家とマシンの反乱』
■ドキュメンタリー賞
『海洋探検家クストーの遺産』
『Cow(原題)』
『Flee(原題)』
『THE RESCUE 奇跡を起こした者たち』
★『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』
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