『女神の継承』監督、ナ・ホンジンのアドバイスに感銘「怖くしなくていいんだ」
映画
韓国映画界の気鋭ナ・ホンジンが原案・プロデュースを手がけ、タイ出身のバンジョン・ピサンタナクーン監督がメガホンをとったホラー映画『女神の継承』の初日舞台あいさつが29日、都内にて開催され、バンジョン監督、サワニー・ウトーンマ、ナリルヤ・グルモンコルペチが来日し、イベントに登壇した。
【写真】ツインテールがかわいい！ 主演のナリルヤ・グルモンコルペチ
本作は、カンヌ国際映画祭に出品され、世界中の度肝を抜いた『哭声／コクソン』のナ・ホンジン監督が原案・プロデュース。タイの祈祷師をモチーフに、そのエッセンスは本作へと受け継がれ、『哭声／コクソン』のアナザー・バージョンとも言える衝撃作が完成した。タイ東北部イサーン地方を舞台にした本作は、見る者を社会の常識が通用しない戦慄（りつ）の秘境へと招き入れていく。
普段は明るい現代っ子だが、原因不明の体調不良や悪夢に苛まれ、凶暴な振る舞いをエスカレートさせていくミンを演じたナリルヤは「はじめましてナリルヤです。今日皆さんに会えて本当にうれしいです」と日本語であいさつ。
ミンを演じる上で苦労した点を聞かれると「すべてのシーンが難しかったです。霊に取り憑（つ）かれる前のシーンも難しかったんですけれど、取り憑かれた後のシーンはすごく難しかった」と吐露し、「演じる時には怖いとは思っていなかったんですが、映画を映画館を見た時に、自分自身が怖くなりました」と打ち明けた。
祈祷師・ニム役のサワニーは、祈祷シーンについて「普通の儀式よりも大掛かりな儀式のシーンになった」と回顧。続けて「とにかく場所が神秘的なので、観客の皆さんにも気に入っていただけると思います」と胸を張った。
バンジョン監督は「アジアの中でも日本で上映するのは簡単なことではないと思うので、すごく光栄です」としみじみ。
さらに「プロデューサーのナ・ホンジンさんからはたくさんのことを教えていただきました。ナ・ホンジンさんは私を後押ししてくれて、すごく勇気を持って新しいことに取り組ませてくれました」とした上で、アドバイスで印象に残っているのは「怖くしなくていいんだ。むしろ新しいものを見せようとしよう」という言葉だという。バンジョン監督は「そういう考え方だからこの監督はすごい作品を作るんだなと思いました」とナ・ホンジンから得た学びを振り返った。
映画『女神の継承』は公開中。
