『女神の継承』戦慄の儀式シーン リアリティを追求した撮影の様子を語るメイキング映像
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韓国映画界の気鋭ナ・ホンジンが原案・プロデュースを手がけ、タイ出身のバンジョン・ピサンタナクーン監督がメガホンをとったホラー映画『女神の継承』より、祈禱(きとう)師たちの儀式シーンのメイキング映像が解禁された。
【動画】戦慄の儀式シーン、細部までのこだわりを語る『女神の継承』メイキング映像
本作は、カンヌ国際映画祭に出品され、世界中の度肝を抜いた『哭声/コクソン』のナ・ホンジン監督が原案・プロデュース。タイの祈祷師をモチーフに、そのエッセンスは本作へと受け継がれ、『哭声/コクソン』のアナザー・バージョンとも言える衝撃作が完成した。タイ東北部イサーン地方を舞台にした本作は、見る者を社会の常識が通用しない戦慄(せんりつ)の秘境へと招き入れていく。
小さな村で暮らす若く美しい女性ミンが、原因不明の体調不良に見舞われ、まるで人格が変わったように凶暴な言動を繰り返す。途方に暮れた母親は、祈禱(きとう)師である妹のニムに助けを求める。もしやミンは一族の新たな後継者として選ばれてひょう依され、その影響でもがき苦しんでいるのではないか。やがてニムはミンを救うために祈祷を行うが、彼女に取りついている何者かの正体は、ニムの想像をはるかに超えるほど強大な存在だった…。
バンジョン監督はタイの祈祷文化を深く知るために、1年をかけ30人以上の祈祷師たちと会い、祈祷師たちの独自の儀式や信念を考慮し、専門家の力を借りながら『女神の継承』の世界観を創り上げた。
メイキング映像ではさまざまな儀式のシーンが挟み込まれるが、そのどれもがエネルギッシュで、エキゾチック。また鬼気迫った雰囲気に満ちており、監督も「祈祷師の世界をリアルに表現できなければ映画は失敗作になります」と儀式のシーンの重要性を話す。
しかし「正確なやり方を聞いても、皆答えが違う」と撮影の苦労を吐露。それでも「小道具はすべて事前取材で目にしたものです」と細部にまでこだわった様子を語ると、「地元の民家を訪ねて家にある品々を借りました」と小道具のスタッフが明かした。
儀式の際の音楽も地元の伝統的な楽団に依頼し本作のために曲を作ってもらったそう。さまざまな祈禱師たちが独自の儀式で若く美しい娘ミンに取りついた“何か”に立ち向かう本作。極限までリアリティーにこだわり、監督も「儀式のシーンは観客を別世界に導くでしょう」と自信をのぞかせている。
映画『女神の継承』は、7月29日より全国公開。