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レイフ・ファインズ『ザ・メニュー』、謎に包まれたシェフを怪演する名優の魅力

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映画『ザ・メニュー』場面写真
映画『ザ・メニュー』場面写真(C)2022 20th Century Studios. All rights reserved.

 映画『ノマドランド』『フレンチ・ディスパッチ』のサーチライト・ピクチャーズが贈る最新作『ザ・メニュー』が、11月18日より日米同時公開される。本作で謎に包まれたレストランのシェフを怪演するのがレイフ・ファインズ。幅広い役柄を演じてきたイギリスを代表する名優の魅力に迫る。

【写真】何やら不穏な雰囲気のレストラン

 これまで映画や舞台で、芸術・文化的な作品からアクション・ファンタジーなどさまざまな作品に出演し、英国アカデミー賞やトニー賞受賞をはじめ数々の賞にノミネートされるほど高い評価を受けてきたレイフ・ファインズ。

 近年では、全世界で愛される人気ファンタジー「ハリー・ポッター」シリーズでハリー・ポッターの宿敵ヴォルデモート卿を演じ、特殊メイクを施した身なりと表現力で、いかにも恐ろしく邪悪な存在を体現。見事にキャラクターのイメージを全世界に焼き付けた。また、イギリスを代表するスパイ映画「007」シリーズでは『007 スカイフォール』(2012年)から主人公ジェームズ・ボンドの上司となる4代目M役を受け継ぎ、ボンドに手を焼くものの新たなMとして重厚な存在感を発揮。そして、20世紀初頭を舞台にスパイ組織キングスマンの誕生が描かれた『キングスマン:ファースト・エージェント』(2021年)では、自ら激しいアクションスタントもこなし、謎の教団に立ち向かうスパイ組織のリーダーを体当たりで演じた。

 そんなファインズが本作で演じるのは、謎に包まれた有名シェフ。孤島にたたずむ予約が困難なレストラン「ホーソン」で、特別に選ばれた客だけに“極上のディナー”を振る舞うジュリアン・スローヴィクを怪演。訪れた客たちを驚きの結末へと導くシェフの怪しさと狂気さを真に迫る演技で表現している。

 ファインズはシェフ役を演じるにあたり、世界の革新的なスター調理人が出演するテレビ番組『シェフのテーブル』を参考にし、本作の料理を実際に作り監修もしたミシュラン三ツ星シェフのドミニク・クレンとともに、料理長と厨房のスタッフがどのように連携しているのか、撮影現場で長い間一緒に過ごし完璧な演技を構築した。

 また、権威のある有名なシェフである反面、料理人として闇を抱えるスローヴィクという役柄について、ファインズは「スローヴィクはお高くとまっている客を、そして、そんなやつらに汚された自分自身をも、嫌悪するようになります」と明かし、「こうした客には満足というものがありません。スローヴィクは完璧主義者ですので、料理の価値も分からない客に対して完璧な水準を常に保たなくてはならないはめに陥ります。この脚本の魅力は、ダークコメディーという枠組みの中で、多種多様な登場人物を活かそうとしているところにあります」と、レストランという空間の中で人間模様が描かれる本作の魅力についてもコメントしている。

 映画『ザ・メニュー』は、11月18日より全国公開。

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