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沢田研二&松たか子が年の離れた恋人同士を演じる 『土を喰らう十二ヵ月』晩酌シーン本編到着

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映画『土を喰らう十二ヵ月』場面写真
映画『土を喰らう十二ヵ月』場面写真(C)2022『土を喰らう十二ヵ月』製作委員会

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 沢田研二が主演を務め、松たか子が共演する映画『土を喰(く)らう十二ヵ月』より、主人公ツトム(沢田)と恋人の真知子(松)の晩酌シーンを収めた本編映像が解禁された。

【写真】沢田研二&松たか子『土を喰らう十二ヵ月』場面写真&ポスタービジュアル

 本作の原案は、作家・水上勉の料理エッセー『土を喰う日々 ―わが精進十二ヵ月―』。水上は女性編集者の勧めで約1年間にわたり軽井沢の山荘にこもる。畑を作り、子供の頃に禅寺で身につけた料理を作り、その様子を執筆するという生活を送った。そのエッセーの豊かな世界観から着想を得て、『ホテル・ハイビスカス』、『ナビィの恋』の中江裕司監督が独自に物語を創作した。劇中に登場する数々の和食料理を担当したのは、料理研究家の土井善晴。

 作家のツトム(沢田)は、人里離れた長野の山荘で、犬のさんしょと共に暮らしている。山の実やきのこを採り、畑で育てた野菜を自ら料理し、季節の移ろいを感じながら、原稿をしたためる生活。時折、担当編集者で恋人の真知子(松)が東京から訪ねてくる。食いしん坊の真知子とふたり、旬のものを料理して一緒に食べるのは楽しく、格別な時間。年の離れた恋人がいて、悠々自適な暮らしをするツトムだが、13年前に亡くした妻・八重子の遺骨を墓に納められずにいる…。

 今回解禁されたのは、ツトムと真知子の晩酌シーン。日が暮れる中ツトムは、東京からやって来た真知子と、皮を少し残して囲炉裏であぶった小芋で晩酌。静かであたたかな時間を過ごしていたが、真知子の一言で、ふたりは恋人同士から“作家と編集者”へと様変わりする。

 「原稿は?」と問いかける真知子に、ツトムは「…ない」とつぶやき、「まあ、飲んで」と彼女の器に酒を注ぐ。真知子が「もう締め切りよ」と釘を刺すと、ツトムは「小芋さんでゆるしてくれないかな」と懇願。それでも真知子から「小芋さんは小芋さん。仕事は仕事」と諭され、ツトムは「厳しいな」と頬杖をつき、真知子の手に自身の手を重ねる。

 そんなふうに甘えてくるツトムの手を、真知子は穏やかな口調ながら「ダメよ」と言って離す。そしておもむろに立ち上がると、手に取ったのは原稿用紙。目の前に原稿用紙を置かれ、逃げ場がなく観念したツトムは思いを巡らせ、万年筆を手に取る…。ツトムと真知子の一筋縄ではいかない関係性がにじみ出る、印象的なシーンとなっている。

 松が演じる真知子は、原案にはなく、脚本も手掛けた中江監督が生み出したオリジナルキャラクター。中江監督は原案エッセイのあとがきに書かれていた“ミセス編集局の女子連に、ひそやかな悦しみをのぞかれ、かくも、よしあしごとを書く始末になった。嗚呼。”という一文を読んで真知子を作りだした。

 「水上さんの(他の)小説をもう一度読み直して、そこに出てくる女性たちを通じて真知子像を作り上げていきました」と振り返る中江監督は、松について「素晴らしかったですね、沢田さんはそこにいるだけで役を成立させる役者さんですが、松さんはそういう沢田さんを細かくサポートしてシーンを作り上げてくれた。ただ脇を固めるだけでなく、瞬時に松さんが場の中心になることもある。その切り替えが見事なんです」と演技力を絶賛している。

 映画『土を喰らう十二ヵ月』は、11月11日より全国公開。

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