岸井ゆきの、『毎日映画コンクール』女優主演賞「認めてもらえた証としてずっと大切にしたい」
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女優の岸井ゆきのが14日、都内で行われた『第77回毎日映画コンクール』の表彰式に出席。女優主演賞を受賞し、喜びを口にした。
【写真】岸井ゆきの、窪田正孝ら受賞者集合ショット
岸井は映画『ケイコ 目を澄ませて』で女優主演賞を受賞。岸井は「とてもうれしいです」と喜びのコメント。本作を「情熱を注いだものに対して、勝ち負けではなくて継続すること、静かに愛することを重要とした映画で、でも圧倒的に負けたくない気持ちがケイコにはきっとあって」と表現し「それは私が映画を思う気持ちにとても似ています」とかみしめた。
さらに岸井は「ただただ良い映画作りに関わりたいとずっと思っていて、それがこの映画できっとできたなと思う」と告白。続けて「勝ち負けじゃないと言ったけど、こういうふうに賞をいただけてそれは認めてもらえた証としてずっと大切にしたいと思いました」と気持ちを明かした。
『ある男』で男優助演賞を受賞した窪田正孝は「心からうれしく感じています」と喜び「本当にありがとうございます」と感謝。本作の自身の演技を「グレーゾーンを保ったまま、伏線とかいろいろなことを考えないように、引き算のようにお芝居することを意識していました」と振り返った。今後目指していることを聞かれると「役者として自分の恥じらいや固執している概念をはぎとって、その先に何があるのかを見つめていきたいなと思っています」と口にした。
『土を喰らう十二カ月』で男優主演賞を受賞した沢田研二はビデオメッセージを寄せた。沢田は受賞に驚いたことを明かし「こういう賞に縁がないと思っておりましたので、この歳になってこのような賞をいただくと、まだがんばらないといけないなと思いました」としみじみ。「まだまだがんばるつもりではいたのですが、やっぱりうれしいものです」と喜びを語った。
田中絹代賞を受賞した寺島しのぶは「栄誉ある賞をいただくことができました。歴代の女優さんたちを拝見しても、身が引き締まる思いでございます」とコメント。母・富司純子も過去に同賞を受賞しており、寺島は「母と娘で取らせていただいたことは2人で喜び合いましたし、光栄です」と語っていた。
<第77回毎日映画コンクール受賞結果>は以下の通り。
■日本映画大賞:『ケイコ 目を澄ませて』 (三宅唱監督)
■日本映画優秀賞:『夜明けまでバス停で』(高橋伴明監督)
■外国映画ベストワン賞: 『ベルファスト』(ケネス・ブラナー監督)
■男優主演賞:沢田研二『土を喰らう十二カ月』
■女優主演賞:岸井ゆきの『ケイコ 目を澄ませて』
■男優助演賞:窪田正孝『ある男』
■女優助演賞:伊東蒼『さがす』
■スポニチグランプリ新人賞(男性):番家一路『サバカン SABAKAN』
■スポニチグランプル新人賞(女性):嵐莉菜『マイスモールランド』
■監督賞:三宅唱『ケイコ 目を澄ませて』
■脚本賞:早川千絵『PLAN75』
■撮影賞:月永雄太『ケイコ 目を澄ませて』
■美術賞:今村力、新田隆之『死刑にいたる病』
■音楽賞:青葉市子『こちらあみ子』
■録音賞:川井崇満『ケイコ 目を澄ませて』
■アニメーション映画賞:『高野交差点』(伊藤瑞希監督)
■大藤信郎賞:『犬王』(湯浅政明監督)
■ドキュメンタリー映画賞:『スープとイデオロギー』(ヤン・ヨンヒ監督)
■TSUTAYA DISCAS 映画ファン賞・日本映画部門:
『チェリまほ THE MOVIE ~30 歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』
■TSUTAYA DISCAS 映画ファン賞・外国映画部門:『トップガン マーヴェリック』
■田中絹代賞:寺島しのぶ
■特別賞:中島貞夫(映画監督)