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中村倫也と黒木華が舞台初共演で紡ぐ、宮沢賢治と妹の物語 『ケンジトシ』開幕

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シス・カンパニー公演『ケンジトシ』舞台写真
シス・カンパニー公演『ケンジトシ』舞台写真 舞台写真撮影:宮川舞子

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 俳優の中村倫也と黒木華が舞台初共演を果たす、シス・カンパニー公演『ケンジトシ』が7日初日の幕を開けた。上演にあたり、舞台写真と中村、黒木からのコメントが到着。中村は「あまり難しく考えず、まずは『ケンジとして存在する』ことが大切だと思っています」、黒木は「今回のような余白のあるお芝居に挑めることがとても嬉しいです」と意気込みを明かしている。

【写真】中村倫也と黒木華が舞台初共演 『ケンジトシ』舞台写真

 本作は、宮沢賢治と彼の創作のインスピレーションであった妹トシを新たな視点から瑞々しく描いた劇作家・北村想のオリジナル戯曲。日本を代表する演出家・栗山民也の下、舞台初共演を果たす中村倫也、黒木華、そして名優・山崎一、新進・田中俊介らが顔をそろえる。当初は2020年夏に上演予定だったが、コロナ禍のため延期に。2年半の時を経て、ついに上演となった。

 宮沢賢治役を演じる中村は、「宮沢賢治というと、作品の世界観と重ね合わせた賢治像や、どこか神格化されたアイコンとしてのイメージがありますが、この作品は北村想さんの考察や研究が入っている戯曲です。あまり難しく考えず、まずは『ケンジとして存在する』ことが大切だと思っています」と語る。
 
 また、「これは、もがきながらも何かを探し求め、懸命に生きている人たちの物語です。ご覧になる方々も、ふとご自身とリンクする部分を感じるのではないでしょうか。そして、舞台では初共演なのですが、黒木華さんと僕は芝居に『遊び心』がある二人だと思っているんです。今回、そういうことが可能な場面では、本当に二人で楽しく遊んでいるかのような会話ができたら面白いな、と思っています」と黒木との化学反応に期待を寄せた。

 一方、妹のトシを演じる黒木は、「台本を読んだ当初は、北村想さんの独特の世界観をきちんと伝えられるのだろうか・・・と戸惑いもありましたが、稽古初日に演出の栗山さんから『答えを探さなくていい』『わからないことの大切さ』という言葉をお聞きしてからは、安心すると同時にとてもワクワクしてきたんです」と上演に向けての心境を吐露。

 さらに「私が演じるトシはとても明るく聡明で自立した女性。いわば『菩薩のような存在』です。妹ですが、母のように包み込む愛を意識して、ケンジにとって大きな存在になれればと思っています」と意気込みを語る。つづけて、「演劇は想像力を働かせてどこへでも行ける豊かな世界です。頼りになる先輩・中村倫也さんをはじめ演劇界の大好きな人たちと一緒に舞台を創る!その毎日がとても幸せで、今回のような余白のあるお芝居に挑めることがとても嬉しいです」とコメントを寄せた。

 シス・カンパニー公演『ケンジトシ』は、東京・シアタートラムにて2月7日~28日、大阪・サンケイホールブリーゼにて3月3日~10日上演。

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