祝・53歳! 宮藤官九郎、リストラ寸前のサラリーマン役で魅力を発揮 『こんにちは、母さん』新カット
関連 :
吉永小百合が大泉洋と親子役で初共演する山田洋次監督最新作『こんにちは、母さん』より、宮藤官九郎演じるリストラ寸前のサラリーマン・木部の号泣姿など新カットが公開された。
【写真】『こんにちは、母さん』宮藤官九郎が号泣&暴走!
山田監督にとって90本目となる本作は、東京の下町でいまこの令和を生きる等身大の家族を描く。『母べえ』『母と暮せば』に続く『母』3部作として吉永の集大成ともいえる作品だ。
大企業の人事部長として神経をすり減らす毎日を送る神崎昭夫(大泉)。妻との離婚問題や家出した娘・舞(永野芽郁)との関係にも頭を悩ませる中、久しぶりに母・福江(吉永)が暮らす東京下町の実家を尋ねると、そこには艶やかなファッションに身を包み、イキイキと暮らす母の姿が…。おまけに母の恋愛事情まで耳にし、久々の実家にも居場所がなく戸惑う昭夫だったが、お節介が過ぎるほどに温かい下町の住民や、これまでとは違う“母”と新たに出会い、次第に見失っていたことに気づかされていく。
山田監督の真骨頂とも言える家族をテーマにした本作。『キネマの神様』に続き2度目の山田組参加となる永野芽郁をはじめ、寺尾聰、田中泯、YOU、枝元萌ら豪華俳優陣の共演でも話題を集めているが、その中でも味わい深い演技で物語を盛り上げているのが、本日7月19日に53歳の誕生日を迎えた宮藤官九郎だ。
大石静と共同脚本を手掛けるNetflixシリーズのドラマ『離婚しようよ』をはじめ、現在公開中の映画『1秒先の彼』でも脚本を担当、さらに8月9日からDisney+で独占配信されるドラマ『季節のない街』では企画・監督・脚本を手掛けるなど、幅広い活躍を見せている宮藤だが、本作には役者として参加している。
宮藤にとって初の山田組参加となる本作で演じるのは、大企業で人事部長を務める主人公・神崎昭夫の同期社員、木部富幸。妻との離婚問題や娘・舞との関係など、プライベートでも悩みが尽きない昭夫だが、仕事面で最も頭を悩ませているのが、木部の“リストラ問題”だ。劇中では、同期でもあり友人でもある木部を助けたい気持ちと、人事部長という立場での狭間で揺れる昭夫の姿も描かれている。
今回公開されたカットは、ティッシュで大粒の涙を拭う木部の“号泣姿”を捉えたものや、何としてもリストラを回避したい木部が神崎家で暴走する様子を捉えたものなど計3枚となる。
木部を演じた宮藤は、本作の完成報告会見で「リストラされ、“会社を辞めない!”と昭夫の実家に押しかけ暴れる…というとんでもない役どころでしたが(笑)、演じていて楽しかったですし、憧れの山田組に参加できて嬉しかったです」と撮影を振り返っている。その言葉を証明するように、昭夫を振り回したり周囲に迷惑をかけるなどそのダメさを露呈する木部だが、宮藤の好演により、どこか放っておけない“愛すべきキャラクター”として昇華されている。その哀愁漂う姿はもちろん、リストラ問題で揺れる昭夫と木部の関係性も必見だ。
映画『こんにちは、母さん』は、9月1日より全国公開。