『エクソシスト』ウィリアム・フリードキン監督が死去、87歳
映画『フレンチ・コネクション』や『エクソシスト』で知られるオスカー監督のウィリアム・フリードキンさんが、現地時間8月7日、肺炎と心不全のため米ロサンゼルスの自宅で亡くなった。87歳だった。
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ウィリアムさんは1935年、シカゴ生まれ。高校を卒業後、地元テレビ局WGNの郵便集配室に務め、程なく番組制作に携わるようになった。テレビドラマやドキュメンタリーを多数手掛けた後、ロサンゼルスに移り長編映画監督としてデビュー。70年代に、フランシス・フォード・コッポラやピーター・ボグダノヴィッチと共に、新世代の映画監督として名声を獲得した。テレビドラマやドキュメンタリー制作の経験を生かしたエッジの効いた編集で知られ、ホラーやポリス・スリラーのジャンルに新風を吹かせた。
『フレンチ・コネクション』ではアカデミー賞監督賞を獲得。同作は、作品賞ほか、ジーン・ハックマンの主演男優賞など5つのオスカーを手にした。『エクソシスト』でもまた、アカデミー賞監督賞にノミネート。同作は世界興行収入5億ドル(今のレートで約716億円)の大ヒットを記録している。
近年もマシュー・マコノヒー主演の『キラー・スナイパー』や、自身も出演するドキュメンタリー『悪魔とアモルト神父 現代のエクソシスト』を手掛けるなど意欲的に活動しており、この後ベネチア国際映画祭でキーファー・サザーランドが主演する新作『The Caine Mutiny Court‐Martial(原題)』をお披露目予定だった。