ミュージカル『この世界の片隅に』オールキャスト発表! 昆夏美、大原櫻子らからコメント到着
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■アンジェラ・アキ 音楽
この度、『この世界の片隅で』ミュージカルに音楽担当として参加させて頂く事になりました。ミュージカルの音楽作家になりたくて、10年前にアメリカの音楽大学に入学し、作曲を学び直しました。
その学びの体験を経て素晴らしい作品に巡り会えたことを心から光栄に思っています。ミュージカルには「何故それを舞台化するのか」という問いにはっきりとした答えが必要です。このお話しを頂いてから改めてこうの史代先生の原作を読み、作品の素晴らしさに深く感動しました。そして上田一豪さんが書き上げた脚本を読んだ時に、この作品を舞台化することの意味がはっきりとわかりました。家族とは何か。絆とは何か。自分の居場所はどこにあるのか。もがきながらも常に前に進んでいく登場人物の中にある強さ、そして優しさを伝えるお手伝いをさせて頂けるのだと、心が躍りました。上田さんの美しい脚本には音楽の入る余白があり、「ここにはこういう楽曲がほしい」といった思いもそこから伝わってきました。すずはここでどう思ったのだろう、周作はこの瞬間に何を感じたのだろう。それは悔しさなのか、怒りなのか、それとも悲しみなのか。上田さんの脚本、そして原作を何度も何度も読み直し試行錯誤する中で、登場人物の心をどんどん知ることができました。ときには、「その台詞は歌にしたほうが強く響くから、歌にください」と言って、頂いたり。そうやって上田さんと密にやりとりしながら1年かけて30曲近くの歌を書きました。そして役者さんたちが脚本を読みながら歌うワークショップをしたときに、これは素晴らしいミュージカルになる! と実感できました。登場人物たちの頭や心の中に入って、場面毎に音楽で寄り添うことが出来たのではないかと、その段階で感じられたのです。舞台化まであと少し、この総合芸術であるとも言えるミュージカル作品を作り上げる喜びを噛みしめています。会場でこの作品をご覧になった皆様の心が、作品を彩る優しさにそっと包まれますように。
■昆夏美 浦野すず役(ダブルキャスト)
原作漫画から映画化・実写ドラマ化され、様々な形で新しく誕生を続けたこの作品のミュージカル化ということで、今回はどのような『この世界の片隅に』が生まれるのかと期待に胸が膨らみます。初めてこの作品に触れた時、登場人物たちが日々の生活の中でささやかな幸せを見つけながら懸命に生きていた姿が心に残りました。かつてあった日本の日常と歴史をキャスト・スタッフ一同、舞台上で丁寧に描いていければと思います。
■大原櫻子 浦野すず役(ダブルキャスト)
台本を読ませていただいた時、ずっと涙が止まりませんでした。そして、劇中に歌わせていただく音楽を聴いて、改めて、この作品ですずを演じたい、と自分の気持ちが強まりました。アニメーションなどでも、多くの方に愛されている作品でもあり、今作の内容をお客様に届けるには、日本人として、大きな責任感と覚悟を持って臨まなければならない作品だと思っております。子供から大人まで、愛され、心に刻まれる作品にする為、一生懸命演じたいと思います。