新星・富田健太郎主演、森山未來、永山瑛太、小泉今日子ら共演の青春映画『i ai』3.8公開決定&本予告解禁
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マヒトゥ・ザ・ピーポー初監督作『i ai(アイアイ)』が、3月8日より劇場公開されることが決定し、本予告が解禁された。また、主演の富田健太郎、共演の森山未來、さとうほなみ、永山瑛太、小泉今日子ほか豪華キャスト陣からコメントが到着した。
【動画】GEZANのマヒトゥ・ザ・ピーポー初監督作『i ai』本予告
GEZANのフロントマンであり、音楽以外でも小説執筆や映画出演、フリーフェス・全感覚祭や反戦デモの主催など、独自のレイヤーによるカルチャーを紡ぐ活動で唯一無二の世界を作り上げるマヒトゥ・ザ・ピーポーが初監督を務め、2022年の東京国際映画祭<アジアの未来部門>にも正式出品された本作。マヒト監督の実体験をもとに、主人公のバンドマン・コウと、コウが憧れるヒー兄、そして仲間たちが音楽と共に過ごした日々、出会いと別れ、彼らの切実な時間がつづられていく青春映画だ。
舞台は、兵庫の明石。期待も未来もなく、単調な日々を過ごしていた若者・コウ(富田)の前に、地元で有名なバンドマン・ヒー兄(森山)が現れる。強引なヒー兄のペースに巻き込まれ、ヒー兄の弟・キラ(堀家一希)とバンドを組むことになったコウは、初めてできた仲間、バンドという居場所で人生の輝きを取り戻していった。
ヤクザに目をつけられても怯まず、メジャーデビュー目前、彼女のるり姉(さとうほなみ)とも幸せそうだったヒー兄。その矢先、コウにとって憧れで圧倒的存在だったヒー兄との突然の別れが訪れる。それから数年後、バンドも放棄してサラリーマンになっていたコウの前に、ヒー兄の幻影が現れて…。
主人公コウ役には、“全感覚オーディション”と銘打たれたオーディションで約3500人の中から抜てきされた新星・富田健太郎。そして主人公の人生に影響を与え、カリスマ的な存在感を放つヒー兄役に、森山未來。ヒー兄の恋人・るり姉役を、さとうほなみ、ヒー兄の弟でコウとバンドを組むキラ役を、映画『世界は僕らに気づかない』で第37回高崎映画祭最優秀新進俳優賞を受賞した堀家一希。さらに吹越満、永山瑛太、小泉今日子ら多彩な実力派が顔をそろえる。
マヒト監督の紡ぐ“詩”と、キーカラーでもある“赤”が象徴的に使われる、寺山修司を彷彿させる独特の映像美が融合した本作。この純文学的な味わいの作品を撮影カメラマンとして支えたのは、木村伊兵衛写真賞受賞の写真家・佐内正史。
そして、美術に佐々木尚、衣装に宮本まさ江、劇中画に新井英樹など、監督の思いに共鳴したカルチャー界の重鎮たちが集結した。また、ヒー兄がフロントマンを務める劇中バンドのライブシーンで、実際の演奏を担うのは、監督をはじめとするGEZANのメンバーたち。ライブハウスの混沌と狂乱が臨場感たっぷりに描かれている。
今回解禁となったのは、コウとヒー兄、彼らをとりまく人々の切実な時間を切り取った本予告と場面写真。本予告映像は、コウ(富田)がヒー兄(森山)からギターを教わるシーンから始まる。「これで世界が変わんねんで。一瞬でやで。アンプフルテンにしてワンストロークで風を裂くねん」と語るヒー兄。ギターがかき鳴らされ、ヒー兄がフロントマンを務めるバンドのライブシーンに続く。
観客の渦にダイブするヒー兄の姿に一瞬の静寂。途端疾走感あふれる音楽が流れ、ヒー兄との出会いで始まった「ことばにならない日々」が映し出されていく。ヒー兄に憧れてバンドを始めたコウ。アンプから出るギターの音に仲間とともに喜び、ヒー兄の背中を追いかける。しかし、別れは突然やってきて…。
割れたガラスの破片、ヒー兄が自分のこめかみに拳銃をつきつける姿や、橋から仰向けで飛び降りる不穏なショットが連続でインサートされる。ヒー兄の「俺いくわ。世界の約束ってやつを、神様だけが知らんところに隠しといたから」というセリフとともに、転調する音楽。切ないピアノの音色にのせて、ヒー兄との別れで悲しみに暮れる人々が捉えられている。そこに「出会い続けろ」のテロップ。祈りのような歌声が重なり、走馬灯のようにヒー兄や仲間たちと過ごした日々が映し出される。
最後は、「ことばになんかできないけど、ことばにしなくちゃ。ことばにしなくちゃ」とコウの振り絞るような声に、キーカラーとなる赤い花びらが舞う中で一筋の光を求めるかのように踊るヒー兄の姿。マヒト監督が自身で手がけた劇伴にのせて、出会いと別れがもたらす壮大なクライマックスを予感させる予告映像となっている。
今回の劇場公開決定の報せに、主演に抜てきされた富田は撮影を振り返り、「全ての瞬間が今でも鮮度を保ったまま心に残ってます。『i ai』の夏、最高だったな。紛れもなく人生の青春です」と述懐。マヒト監督も「わたしは映画という嘘の時間の中でたどり着いた本当がお守りのように、未来を照らすことを知っている。この正しく混乱した118分が歪んだ現実をサバイブする武器になることを確信している」と喜びのコメントを寄せている。
一方、マヒト監督との初タッグについて森山は、「マヒトの詩的でプリミティブな作家性に溢れた処女作に関われたことを、おもしろおかしく思っています」と語り、「映画でしか生まれることのなかった世界です。映画館で体験しなければ意味はないかと」と映画館での体験を望んでいる。
映画『i ai』は、3月8日より全国順次公開。
キャスト、監督のコメント全文は以下の通り。