杏演じる主人公が人生最大の“嘘”をつく―映画『かくしごと』本編映像解禁 原作・北國浩二のコメントも到着
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映画『かくしごと』より、杏演じる主人公・千紗子が人生最大のうそをつくシーンの本編映像が解禁された。
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『生きてるだけで、愛。』(2018)で長編監督デビューした映像クリエイター・関根光才の長編第二作となる本作は、子を守る母親の強烈な愛とうその物語。原作は北國浩二の『嘘』(※「嘘」は正字が正式表記)。
主人公・千紗子役に杏。「今の自分だからこそ演じることができる」と、その深い母性を芝居を超えて体現した。父・孝蔵役には奥田瑛二。認知症を患い、娘のことすら忘れ、日に日に別人のように衰えてゆく姿を、静かながら胸に迫る演技で見せる。少年役に中須翔真、さらに佐津川愛美、酒向芳、安藤政信といった実力派俳優が脇を固める。
解禁された本編映像は、登場人物それぞれのうそ/隠し事がカギとなっている本作の要となる、千紗子がうそをつく場面。
事故をきっかけに出会った少年と千紗子のある朝をとらえた本映像。記憶を失った少年に「なにか、思い出した?」と尋ねるも、少年は暗い表情でうつむいてしまう。そんな少年のほおを包み、「そんな顔しないで」とほほ笑む千紗子の姿はまるで母親のようだ。そして、千紗子は少年の両手をとり、「あなたのこと、教えてあげる」と切り出し、「あなたは私の子供なの」と“うそ”をつき、「拓未」という名前を教える―。うそを伝える瞬間の張り詰めた空気に、千紗子のこの子の母になるという強い覚悟がにじみ出る緊迫のワンシーンだ。
このうそをきっかけに、千紗子、拓未、孝蔵は本当の家族のように暮らしていくことになるが、千紗子のうそはいつまで通用するのだろうか。そして、千紗子のついたうそと覚悟、その裏側には過去のある出来事が隠されているのだった…。千紗子と、千紗子を取り巻く人物たちがそれぞれに抱える“かくしごと”とは?
そして、エイプリルフールに合わせて公式Xでは「かくしごと」「嘘」のエピソードを募集する「#私のかくしごとキャンペーン」を開催。本日から4月21日まで、ハッシュタグ「#私のかくしごと」をつけてエピソードを投稿し、公式Xアカウントをフォローすると応募が完了。抽選で5組10名に完成披露試写会ペア招待券をプレゼントする。
また、募集したエピソードから最もインパクトの強い「最強のかくしごと選手権」を開催。こちらは4月23日以降、公式Xアカウントにてアンケート機能で順次投票を開始。勝ち残ったエピソードから、杏、中須翔真、奥田瑛二が優勝を決定する。優勝エピソードの投稿者にはキャストサイン入りポスター、ムビチケオンライン券、原作本『嘘』をセットでプレゼントする。
原作小説『嘘』は、2011年に刊行。2012年に河野プロデューサーが同書で描かれるテーマに深い感銘を受け、出版社に映画化の希望を伝えたところから、映画『かくしごと』プロジェクトが始まった。
河野プロデューサーは「最初に読んだ時は父と娘のストーリーに感動して、号泣してしまいました。しばらくして自分が出産した後にまた読み返したら、今度は主人公と少年の絆に胸を打たれました。いろんな世代の人に響く作品だと思い、ぜひ映画化したいと思いました」と作品の魅力を熱弁している。
河野プロデューサーから挙げられたいくつかの映画化の候補となる作品から『嘘』を選んだ関根監督は「読んでみたところ、これは個人的にチャレンジしたい題材だと思ったことが始まりです。虐待や老人介護などテーマが社会問題だから扱いたいというよりは、個人的に気になっていることとして、向き合ってみたいという気持ちを強く持ちました。僕はじいちゃん子で育ったんですけど、その祖父が認知症になってしまって。でも、当時、僕は中高生でしたが、その現実をよく分かってなかったんですよ。当時の僕がこういう本を知っていて、情報を得ていれば、あの時ああしてあげられたな、こうしてあげられたなって思いました。また、個人的に子どもへの、凄惨な虐待事件も気になっていたこともあります」と原作への思いを語った。
原作者の北國は本作について「『嘘』ではなく『かくしごと』の世界は、人がふだん隠している感情が露呈し、罪や愛、怒りや悲しみ、後悔と希望、そしてやさしさがあふれ出す世界だ。ぼくは何度か涙した。心を温めてくれる涙だった」とコメント。杏の演技や、原作とは違うラストシーンについても絶賛のコメントを寄せている。
映画『かくしごと』は、6月7日より全国公開。
原作・北國浩二のコメント全文は以下の通り。